2016/10/07発行 ジャピオン885号掲載記事

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ブライアン・マティアスさん
「スカッシュRx」代表。1998年からコーチとしてスカッシュの指導にあたる。2013年、念願だった非会員制の同スカッシュジムをオープン。

ラインが特微的なコート。背面はガラス製の壁で、外から試合を見ることができる

なれたプレーヤーは、全面の壁を使って、ボールの動きをコントロールする
≪スカッシュの基礎ルール≫

・シングルとダブルスの2種類がある


・サーブは正面の壁にある、規定ラインの範囲内に打つ。ラリーの2打目以降は、どの壁を使ってもよい


・ボールが床に2回着いてしまったらアウト


・ポイントを決めるごとに、左右の立ち位置を交替


・公式ルールは11点先取。5ゲーム制で、先に3ゲームを取った方が勝利


・ボールを打ち返す相手を妨害してはいけない

スカッシュって何だ?
マンハッタンにあるスカッシュ専門ジム「スカッシュRx」のオーナーが、スカッシュの魅力を語る。

全方位に打つテニス?

 スカッシュは、前後左右を壁で囲まれた、横幅6メートル、縦幅10メートル、高さ5・5メートルの小さなコートで行われる、ラケットスポーツの一つだ。ピンポン玉サイズのゴム製のボールを、壁に向かって2人で交互に打ち合う。正面の2本の線の間に打つ最初のサーブ以外は、どの壁に打ってもオーケーで、床にボールを2バウンドさせてしまった方が負け。例えるなら、ビリヤードのように多角度からボールが跳ね返ってくるテニス、といったところだ。

 マンハッタンでは主に会員制のスポーツクラブにコートが設置されていて、スカッシュ専門ジム「スカッシュRx」のように、会員登録不要のコートは数少ない。同ジムは、ヘラルドスクエアから徒歩数分、17階建てのビルの屋上にある。

 「こんなところにスカッシュコートがあるなんて意外だろ?1間のうちに、だいたい60人くらいが利用するよ」と話すのは、同ジム代表のブライアン・マティアスさん。世間一般ではまだ認知度の低いスカッシュの普及に、情熱を注いでいる。

 スカッシュが誕生したのは1830年ごろ。ロンドンにある刑務所の囚人たちが遊んでいた、壁にボールを打つ「フリート」というゲームに、名門ボーディングスクール、ハーロー校の学生たちが詳細なルールを制定したといわれる。今では日本を含む世界約185カ国でプレーされており、世界ランク上位の選手は、エジプトを含む中東諸国から多く輩出されている。2020年東京オリンピックの追加競技選考会では、最終候補の4種に残り、あえなく落選したものの、世界の注目を集めた。

 同ジムでは、欧州で活躍した元プロのスカッシュプレーヤーたちをコーチに招き、初心者からプロ志望の選手までを指導する。ブライアンさんもコーチの一人だ。利用者層は5歳から60代まで幅広い。

最も健康的なスポーツ

 「スカッシュで重要なのは、ボールとラケットの動きを見切る、動体視力」とブライアンさんは話す。「ラケット競技の経験者なら簡単にプレーできるし、普段スポーツをしない人も、練習すれば動体視力はすぐ身につくよ」

 全方位に跳ね返るボールを打ち返すために、試合ではコート内を縦横無尽に駆け回る。さらに、ボールがあまり弾まないので、常に中腰の状態で動く必要がある。運動量はかなりのもので、フォーブス誌が「最も健康的なスポーツ」に認定したほどだ。

 一方で、運動神経の良さだけでは勝てないところが面白さ、とブライアンさん。「頭脳戦でもあるスカッシュは、チェスに似てるね」と話す。「前からも後ろからもボールが飛んで来るから、ボールが壁に当たった後の跳ね返りの角度を計算して、予測しながらプレーするんだ。スカッシュは、体格や運動経験には左右されない。老若男女が楽しめるスポーツなんだ」

新たな挑戦を楽しんで

 健康を意識したエクササイズとしてスカッシュをプレーする人も多いが、プレーしているうちにネットワークが広がるのも魅力だとブライアンさんは話す。「同じコートでプレーするうちに、プレーヤー同士が仲良くなるんだ。新しい人と会って、彼らとの対戦を楽しむ。それがスカッシュの基本だよ」

SquashRx
70 W. 36th St.
(bet. 5th & 6th Sts.)
TEL: 347-419-3307
www.squashrx.com
大人向けの入門コースは、火・木・土曜日にそれぞれ開講。料金は1クラスあたり60ドルから(用具の貸し出しは無料)。


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