2016/09/23発行 ジャピオン883号掲載記事


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もらい手も心構えを 経験者が語る成功の秘訣

 ニューヨーク市にあるアニマルシェルターには、市営、ヒューメーンソサエティーなどの動物保護団体の他、たくさんの民間ボランティア団体がある。実はアダプションは簡単ではない。猫をもらい受けるために何に注意をするべきか、アダプション経験を持つライターKが語る。

逆戻り防ぐために厳しい審査

 簡単にアダプションができるのは市営シェルター。ここはもらい手がつかないと、成猫なら約1週間(子猫はもう少し長い)で安楽死させなければならないため、それを避けるためにも「欲しい」という人に対して簡単に手続きをしてくれる。

 それ以外の施設は、全て「ノー・キル・シェルター(殺処分をしないシェルター)」で、もらわれていった猫がシェルターに逆戻りしてくることがないよう、もらい手への審査が厳しい。

もらい手は徹底して準備を

 ASPCAを例に説明するならば、実際に猫がいる部屋に通してもらえるまでに、書類審査と面接がある。猫を見るまでもなく追い返されないよう、きちんと準備をしておく必要がある。もらう側に要求されるのは、住環境と飼い主としての責任感を証明することだ。年齢と年収こそ聞かれないが、アダプションの際の質問は子細にわたる。住居でのペットの可否、持ち家か借家か、家族構成、1日何時間留守にするか、窓にスクリーン/ガードが設置されているかなど。猫なら「屋内だけで飼うか」という質問もある。基本、市内では「外に出す」と答えるとまず猫をもらい受けることはできない。飼いたい理由が「ネズミ駆除のため」などという不届き者は問題外。

 必須書類に、電話や電気代の請求書など、「今現在そこに住んでいる証明となる書類」がある。これが提出できない場合は門前払いとなる。

 そしてやっと面接。ここで、どんな猫を希望するかを聞かれるので、自分のライフスタイルに合った猫を希望すること。一人暮らしで家を1日12時間は空けるような人が、子猫を1匹希望したところで、まずもらい受けることはできない。行きつけの獣医師と推薦人の連絡先に、場合によっては面接中に電話を入れられることもある。初めて猫を飼う人は、猫を飼っている家族や友人と一緒にシェルターに行くなど、可能な限りの「初心者対策」を講じるべきだろう。

熱意を伝えるのも大事

 今年夏、ASPCAですんなり成猫をもらい受けた、ある日本人女性の場合は、シェルターには、カジュアルだが、きちんとした服装で出向き、全ての書類を事前にそろえ、推薦人として友人を伴い、自分のライフスタイルに合った猫を希望した。

 真摯に猫をもらいたいと思うなら、シェルターのスタッフに、自分の熱意とともに、信用度を証明する必要があるということだ。

 レスキュー団体の場合も、基本的なプロセスやチェックポイントは同じ。ボランティア団体の中には、スタッフが新しい飼い主の自宅に直接猫を届け、住環境を確認することを条件にしているところもある。

本文中に登場する キャットレスキュー団体
ASPCA Adoption Center
424 E. 92nd St.
(bet. 1st & York Aves.)
TEL: 212-876-7700 ext. 4120
www.aspca.org
Mon-Sat:11am-7pm,Sun: 11am-6pm
事前に電話で連絡すること

Humane Society of New York
306 E. 59th St.
(bet. 1st & 2nd Aves.)
Mon-Sun: 8:30am-4pm
TEL: 212-752-4840
www.humanesociety.org
事前にアポを取ること

Kittykinds
adopt@kittykind.org
TEL: 212-726-2652
www.kittykind.org

Anjellicle Cats Rescue
adopt@anjelliclecats.com
www.anjelliclecats.com

BrooklynBridgeAnimal Welfare Coalition
www.bbawc.org

猫に関連したイベント

市内では、アダプションのイベントを中心に、猫に関するさまざまなイベントが開催されている。猫カフェの帰り道にでも、のぞいてみよう。
ワークショップ

猫のシェルター作成
寒い季節に備えて、野良猫用の屋外用のシェルターの作り方を教える。同時に市内の捨て猫、野良猫の現状についても学ぶ。登録は下記ウェブサイトから。

10月18日(火)午後6時30分〜8時30分

ASPCA Midtown Administrative Offices
520 8th Ave., 7th Fl.
(bet. 36th & 37th Sts.)
bit.ly/BSOC161018


TNR活動を知る
野良猫を保護し、不妊手術を受けさせた後に元に戻す「TNR」活動についての知識や方法を指導する。参加者は受講後、TNRヘルパー認定書が授与される。申し込みは下記ウェブサイトから。対象は18歳以上。

10月16日(日)午後1時~4時

Bronx Library Center
310 E. Kingsbridge Rd.
Bronx, NY 10458
bit.ly/TNR161016

10月19日(水)午後6時30分~9時30分

ASPCA Midtown Administrative Offices
520 8th Ave., 7th Fl.
(bet. 36th & 37th Sts.)
bit.ly/TNR161019


ペットと終活を考える
万一のときペットのためにどう備えておくかを、簡単な資料とともに考えて進めていくワークショップ。詳細は下記ウェブサイトを参照。

11月15日(火)午後6時30分~8時30分

ASPCA Midtown Administrative Offices
520 8th Ave., 7th Fl.
www.animalalliancenyc.org

アダプションイベント

市内を巡る移動アダプションセンター
市内5区を移動するASPCAによる移動アダプションセンター。アダプションの対象となる猫は、事前にワクチンの注射済み、去勢/不妊手術済み、マイクロチップ処理済み。ASPCAの動物病院での無料検査なども提供する。

9月24日(土)午後1時〜5時

Unleashed by PETCO
81 7th Ave.
Brooklyn, NY 11217

9月25日(日)午後1時〜5時

Unleashed by PETCO
157 Chambers St.
(bet. W. Broadway & Greenwich St.)
www.aspca.org/nyc/aspca-adoption-center/mobile-adoption-calendar-locations


事前に写真をチェック
非営利団体のZani’s Furry Friends ZFF, Inc.が主催する猫や犬のアダプションイベント。アダプションが可能な猫、犬の写真、情報は事前にウェブサイトで確認できる。

毎週日曜日正午~4時

Carl Schurz Park
(86th St. & East End Ave.)
www.zanisfurryfriends.org


ウサギなどのアダプションも
週に2回、場所を変更しながら行われているACC of NYCによる猫、犬、ウサギのアダプションイベント。アダプションが可能な猫、犬の写真、情報は事前にウェブサイトで確認できる。

9月24日(土)正午~4時

NYPD, 34th Precinct
4295 Broadway
Malibu Dog Kitchen
35 Christopher St.

9月25日(日)正午~4時

Petco Forest Hills
9111 Metropolitan Ave.
Forest Hills, NY 11374
Birch Coffee
866 Hunts Point Ave.
Bronx, NY 10474
www.nycacc.org


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