2016/07/15発行 ジャピオン873号掲載記事


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ゴーストに会いに調査隊が行く!
市内でも有数のホーンテッド(取り憑き)スポットを、やや霊感のある編集Tを筆頭に幽霊探知機を手にした調査隊が訪れた。
 A  Washington Square PARK

数々の逸話があるワシントンスクエア。写真は絞首刑が行われたとされる木
 B  Triangle Shirtwaist Factory

市内で史上3番目に被害者の多かった火災事故の現場。今はNYUの施設
 C  House of Death

1850年代建設の住宅で、作家、セレブが住んだ場所で殺人事件があったのも有名な場所
 D  Jefferson Market Librar
1833年建設の建物は以前は裁判所、刑務所として使用されていた時期もある
 E  Washington Square PARK

同性愛者権利運動の始まり、ストーンウォールの乱が1969年に起こった場所
 F  Jefferson Market Librar
1831年建設の建物で、1980年代まで歯科医院だったが、エイズ患者の治療を拒み訴えられて閉院。そのあと20年以上空き家のまま
 G  Jefferson Market Librar
市内で最も取り憑かれているといわれる1832年建設の建物。当時の生活様式を紹介する博物館でもある
 H  Triangle Shirtwaist Factory

建築に携わった劇作家、ジョセフ・パブの幽霊が出るという
 I  House of Death

1795年建設。地下に埋葬されるスタイベサント提督の幽霊が徘徊するといわれる

 調査隊が訪れたのは、幽霊話、都市伝説の宝庫、ワシントンスクエア。かつては無縁墓地、公開処刑場として使用され、19世紀には疫病で亡くなった2万人の遺体が今も埋葬されているという逸話が残る。

 公園内を回り始めて10分、予想に反して針はピクリとも動かない。そこで絞首刑が行われたとされる、「首吊りの木」(A)に探知機を直に当ててみたが無反応。それどころか、怪しい動きをしていたため観光客らしきカップルに、「なにやっているの?」と怪げんそうに声を掛けられる。記事を書くためだと説明し、公園の歴史を聞かせると、二人は「クール!」と大はしゃぎで、「頑張って退治してね!」と応援してくれた。

 気を取り直して、公園横にある「トライアングル・シャツ・ウェイスト・ファクトリー」(B)へ。1911年3月25日、建物の上階にあった工場で火災が発生。当時、高層ビル火災の対策がなく、146人の女性作業員の多くが飛び降りて亡くなったという。陰気で嫌な雰囲気を醸し出す建物の前で探知機をオンにすると、警告音を発し、針が振り切れた。

 グリニッジビレッジには大作家マーク・トゥエインや19世紀のセレブたちが住み、幽霊目撃情報が多い、通称「死の家」(C)や、かつては刑務所もあった「ジェファーソン・マーケット・ライブラリー」(D)と「出る」といわくつきの建物を次々に回る。しかし、探知機の反応はどれもいまいち。「これで記事が書けるのか」と心配し始めた頃、「ストーンウォールイン」(E)の前を通り掛かると探知機がけたたましい警告音を鳴らす。これまでの反応の弱さに電源を入れたままにしていたのだが、昨今の情勢から警官が店の前を警備していたため冷や汗をかく。同性愛者権利運動発祥の地だけに、世界中から強い感情のエネルギーが集まるのもうなずける。そしてそのはす向かいには、1831年建設の「ノーザンディスペンサリー」(F)がある。編集Tが当地に来て以来、もっとも「やばい」と感じた場所だという。かつて作家のエドガー・アラン・ポーも通院した診療所があり、1980年代まで歯科医院だった。98年に所有者が代わったものの、特殊な建築構造ゆえ改築が進まず、以来未使用のまま。幽霊目撃談は特にない場所だが、とにかく不気味な雰囲気が漂う場所で、探知機の反応は期待通りマックス。

 その後、イーストビレッジに移り、市内一取り憑かれているといわれる「オールド・マーチャンツハウス」(G)、幽霊目撃談が多い「パブリックシアター」(H)、地下に眠るスタイベサント提督の幽霊が出るといわれる「セントマークス・チャーチ」(I)を回るが、出るといわれる場所はどれも反応アリだった。

 気付いたのは、反応がある場所は、必ずといっていいほど歴史ある建物であったり、さまざまな逸話が残る場所だということ。そして、それを調べ、知ることで図らずもがな街や人物たちの歴史を知ることになる。思い出すことも供養だと言われるが、何だか「彼ら」の思惑通り、ホーンテッドスポットを巡らされた気になった。

商品名は「TheGhost Meter EMF Sensor」だが、つまりは「電磁場(electromagnetic field)」の測定器。ゴーストの検証に欠かせないとされるが、今回はあくまで参考として使用。目盛りは0〜5ミリガウス。2〜5ミリガウスがレッドゾーン。


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