2016/03/25発行 ジャピオン857号掲載記事

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ナイルズ・ファロンさん
2013年にイーストビレッジに開店した缶詰料理専門レストラン「メイデンレーン」の共同オーナー・シェフ。昨年、グランドセントラル駅に隣接するフードコート「アーバンスペース」に2号店を出店。「エコでヘルシーな缶詰の可能性を信じている」と語る。


Maiden Lane(East Village店)
162 Avenue B
(bet. 10th & 11th Sts.)
TEL: 646-755-8911
www.themaidenlane.com


ムール貝のエスカベーチェ(28ドル)は、肉厚な貝の身の鮮度が抜群。スペインはガリシア地方の名産品


スペイン産のイワシの缶詰を挟んだサンドイッチ(12ドル)も、白ワインによく合う

缶詰料理専門レストラン?!

レストラン「メイデンレーン」では缶詰料理を専門に提供している。オーナーシェフのナイルズ・ファロンさんに、店のコンセプトや缶詰の魅力について聞いた。

キッチンからの発想

ジャピオン(以下):缶詰専門のレストランはニューヨークでも珍しいです。発想はどこから?

ナイルズさん(以下):私はソムリエが本職で、ポートランド、マンハッタン、ブルックリンなどで経験を積んだ後、3年前にイーストビレッジに自分の店を持ちました。絶対にシーフードを出したかったのですが、キッチンが狭過ぎて調理設備を設置できなかったんです。そこで思い付いたのが缶詰。スペイン、ポルトガル、フランスの良質な海鮮缶詰をつまみに、おいしいお酒が飲める気軽な店を目指しました。

 ユニークなコンセプトですが、すぐに受け入れられましたか?

 最初はみんな戸惑っていましたが、一度食べた人は必ずリピーターになります。近所のスーパーで売っている缶詰とは全く別物ですから。

 どこが違うのですか?

 当店では約50種の缶詰を常時取りそろえていますが、どれもトレーサビリティーがあり(全ての生産地と製造業者が明確)、サステイナブルなもの(材料の魚介類は環境保護に配慮して捕獲されている)。しかも、手作業で缶に詰められた商品だけを厳選しています。

良質な缶詰は絶品料理

 缶詰ならではの味とは、どういったものですか?

 缶詰=保存食のイメージから、缶詰食材は鮮度がないと思われがちですが、実は全く逆です。例えば、私たちが厳選したスペインのイワシ缶の場合、5〜6月が漁の最盛期。その時期に脂がのっている「旬」の海産物を、最上級のオリーブオイルなどで加工、素早く密封するため、捕れたてのおいしさをそのままキープしているのです。「おいしさを最高の状態で閉じ込める」というこの考え方にはワインに通ずるものがあります。

 年ごとにイワシ缶の味も変化するのですか?

 その通り。イワシにもビンテージ(当たり年)があります。実際、フランスでは缶詰にもビンテージ制を導入し始めています。出来が良い年の缶詰は、倉庫で定期的に上下をひっくり返して油の回りをよくし、さらに味をよくするそうです。

 お店ではどういった缶詰料理を提供しているのですか?

 私たちがフランス、スペイン、ポルトガルに毎年のように足を運んで見つけた貝類、イカ、タコ、イワシ、マグロなどの缶詰を、〝開けたて〟で提供しています。

ヨーロッパ以外では米国北西海岸産のサケもおすすめです。いずれも一流の調理が施されていますから、バゲットなどといただくと立派な食事です。白ワインやスパークリングワインとの相性も抜群です。他にも、缶詰食材を使ったサラダやサンドイッチも用意しています。おいしいだけでなくオメガ3の含有も豊富な缶詰類は健康にもいいんですよ!


世界各地から厳選した缶詰の、店頭販売も行っている


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