2016/02/12発行 ジャピオン851号掲載記事


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益田祐介さん
埼玉県生まれ。帝京大学経済学部経営学科スポーツ経営コース卒業。カリフォルニア大学リバーサイド校に留学し、スポーツマネジメント専攻で準修士課程修了。2015年3月からマイナーリーグの1Aスタテン・アイランドヤンキースのチケット販売部門でインターンを経験。
益田さんにとってのインターンとは

自分の本当にやりたいことを確かめる場所。

球団で6カ月
やりがいと悔しさ
経験は日本で生かす
益田祐介さん

 高校2年生のとき、プロ野球、近鉄バッファローズの球団売却問題が起こり、そのとき、「球団経営」という概念に初めて触れた。中学まで続けた野球をけがで断念したが、競技者でなくても仕事としてスポーツに関われる可能性を知った。

 日本の大学でスポーツ経営学を学んだ後、カリフォルニア大学リバーサイド校に留学。学位取得のためのインターン先に選んだのが1A球団、スタテンアイランド・ヤンキースだった。

 「夢は『地元密着型球団』を作ること。実際の現場でその仕組みを見られたことが一番の経験でした」

 チケット販売部門で無給インターンとして、プロモーションのため地元の商店をくまなく回ったり、試合の日は観客の案内したりと、早朝から深夜過ぎまで働いた。

 「無給なのによくやるね、と言われました。でも、全然苦じゃなかった。やりたいことをやっている充実感がありました」

 卒業後もインターンを続けた。プロモーションで賞をもらうほど成功を収めた球団での仕事はやりがいがあった。正社員に、と希望したが、経営トップの交代があり、働きぶりを評価してくれていた上司が球団を去り、その道が閉ざされた。

 「それを理由にしたくないです。力が不十分だったと思わないと次に進めない。いつも悔しさをバネに進んできたので」

 他のマイナー球団からパートタイムの仕事のオファーはあったが断った。「今、何がやりたいかと考えて、得た経験を日本で生かそうと。本当にやりたいことをやらないとだめだということを学びましたから」


渡邉邦彦さん
静岡県生まれ。日本大学商学部卒業後、商社を経て野球独立リーグやJリーグ徳島ヴォルティスで営業を経験し、2013年来米。サザンニューハンプシャー大大学院スポーツマネジメント修士課程修了。メジャーリーグ・サッカー(MLS)マーケティング部でインターンを経験。
渡邉さんにとってのインターンとは

自分の全てをつぎ込んで、自分の能力を上げられる場所。

プロリーグで3カ月
諦めずに夢を実現
新たな目標立てる
渡邉邦彦さん

 留学先にはスポーツ優秀校を選び、入学と同時に、大学チームの運営をするアスレチック部署に直談判し、マーケティング部門、コンプライアンス部門を手伝う機会を得た。

 日本では商社からスポーツ業界に転職し、四国アイランドリーグやJ2徳島ヴォルティスで営業を経験。本場で挑戦したいと米国に留学した。

 当初から、目標はメジャーリーグ・サッカー(MLS)で働くこと。「4大スポーツリーグに追い付くため、米国のスポーツ経営の中でも、革新的で、最新のマーケティング方法を取り入れている」から。

 しかし、卒業と同時に応募したMLSのインターンプログラムでは、最終面接に残ったが不合格。

 「勉強も含め、やれるだけやった上でのことだったので仕方がないと思った」

 再びチャンスが訪れたのは、半年以上過ぎてから。MLSと大学が業務提携し、インターン枠を設けたのだ。卒業生も対象となったため、教授が「推薦する」と連絡してくれた。シーズンも終盤、短期間のインターンだが飛び込んだ。

 「NBA、MLBなど他のリーグで実績のある人はもちろん、世界各国からあらゆるビジネスで成功した人たちが集まっていることを知りました」

 希望するポジションで募集がなかったため就職はかなわなかったが、「学んだことがたくさんあった」と満足している。

 「やったらそこから学ぶものが必ずあって、失敗はない。自分もビジネスの世界で経験を積み、成長した上で、いずれ球団経営の道に進みたい」

専門家に聞く
インターンの重要性
インターン経験は就職にどの程度有利になるのか。グローバル人材派遣のインテレッセ・インターナショナル(iiicareer)のコンサルタント、ダダリオしょうこさんと、加藤有沙さんに話を聞いた。

Q インターン経験は就職にはどの程度有利になりますか?

A インターン制度が普及している米国で就職する場合は、かなり重要なポイントとなります。採用側の企業に対し、「社会経験、実務経験を積んだ」ことをアピールできるのが利点です。学校でいかに専門分野を勉強し、成績優秀でも机の上での知識でしかありません。実際に社会に出て、学んだ知識を役立たせた経験があるのとないのとでは、就職の際に雲泥の差が生じます。期間は、一カ所で3カ月以上が理想。継続力があると示すことになります。

Q 日本に帰国して就職する際にもインターン経験は有利ですか?

A 今や英語ができるだけではだめで、企業は、「職場で通じる英語力」を求めています。米国人や多国籍の同僚・顧客と接した経験は、大きなポイントです。

Q やっておくと特に有利な業種はありますか?

A ニューヨークにいる利点を生かすならば、会計事務所や金融関係でしょう。特に、ビッグ4と呼ばれる大手会計事務所でインターンをしていれば、採用側もそれなりの実績としてみてくれるはずです。ニューヨークには大手企業がひしめいています。そうした企業でのインターン経験は、履歴書でも光ります。

ただ、「大手だから」という理由でインターン先を選ばないように。自分の目指す業種、いつ、どこで就職したいかなど、まず明確にしましょう。そして、インターンとして雇われたら、「単位になる」「就職に有利だ」という邪念は捨て、その職場で役に立つよう、本採用されたつもりで体当たりしてください。そうすることで経験が自分の肥やしとなり、ひいては就職につながります。インターン後、その会社に採用される例も珍しくありません。


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