2015/09/18発行 ジャピオン831号掲載記事


Pages:      3 

スティーブ・ドゥールさん


ニューヨークを拠点とする、ファッションライター兼コンサルタント。T:The New York Times Style MagazineやComplex、Style.comなどで、ファッショントレンドに関する記事を執筆するなど、幅広く活動している。
stevedool.tumblr.com
いい仕事してますね〜
スティーブさん注目のブランド

★ John Elliott+Co
★ Reigning Champ
★ Ami
★ T by Alexander Wang
★ Michi
★ Nike
★ Adidas

楽チン×スタイリッシュ=最強
空前のスポーツウエアブーム

 これまでは、スポーツをするときや、ちょっとそこまで出掛ける際に着る服として定着していた「スエットパンツ」だが、最近は街中でおしゃれに着こなす人が急増している。ファッションライター兼コンサルタントのスティーブ・ドゥールさんに、その背景や最新スタイルについて聞いた。

流行はどこから?

 「昨年からじわじわと浸透している『ノームコア=究極の普段着』を象徴するように、Tシャツにデニムやスニーカーを合わせるといったシンプルでカジュアルなウエアをおしゃれに着こなすスタイルが、多くの層から支持を得ています。ですので、スエットパンツの人気も、自然な流れと言えるでしょう」と語るスティーブさん。2015年のファッショントレンドのキーワードを一つ挙げるとしたら、ずばり「アスリージャー」だと指摘する。

 アスリージャーとは、「Athletic(アスレチック)」と「Leisure(リージャーまたはレイジャー)」を組み合わせた造語で、スポーツウエアにインスパイアされたスタイリッシュなアイテムを、街着として着用するスタイルのこと。今秋は、歌手のビヨンセがトップショップとタイアップしてスポーツウエアブランドを立ち上げたり、シャネルやアレキサンダーワン、ケイト・スペードなどが次々とスポーツウエアラインを展開し、ファッション・コンシャスだったブランドまでが、こぞってアスリージャーを意識したウエアを発表している。その一方で、ナイキやアディダスといったスポーツブランドが、ファッション性を追及したデザインを打ち出すなど、とにかくファッション市場は「アスリージャー」一色なのだ。

 アメリカではここ数年、ヨガやピラティスの教室や、フィットネスジムが急増する傾向からも理解できるように、「自分の健康と向き合い、体を鍛えることがクール」であるというイメージも定着。またニューヨークに限れば、「スーツを着用しなくてもよい会社やクリエーティブな業界のプロフェッショナルも多く、普段の服にも、この遊び心と快適さを兼ね備えた〝スエットパンツ・スタイル〟がマッチしたのでしょう」と、スティーブさんは分析する。ナイキCEOのマイク・パーカーによる先日の「レギンスは、新時代のデニムである(Leggings are the new denim)」という発言にも、深くうなずけるという。

デザイン・価格もピンきり

 ファッション誌をはじめとする、各メディアを彩るセレブの影響力も大きい。

「女性なら、ジジ・ハディッドやカーラ・デルヴィーニュ、カーリー・クロスなど、特に若手モデルの着こなしをお手本にすると良いでしょう。ルーズなのにどこかしゃれている、こなれ感がキーです。男性なら、アディダスとのコラボレーションが記憶に新しい、カニエ・ウエストがアスリージャーの代表的アイコンでしょう。彼は、ディテールにこだわったハイブランドのスエットパンツを取り入れたり、ストリートとラグジュアリーといったコントラストを押し出したモダンなスタイルが得意です」

 スティーブさんにとってももちろん、スエットパンツはおしゃれ着だ。「体にフィットするスリムなデザインのものを選べば、シャツやカーディガンなど、Tシャツ以外のトップスにも合わせやすいし、カジュアルにもなり過ぎないのでおすすめです」

 また、最初の1着は、コーディネートのバリエーションが広い黒やグレーのスタンダードタイプを、2着目以降はデザイン性の高いものや、個性的な色合いのものを選ぶと、おしゃれの幅が広がるという。自慢のスニーカーを引き立たせたいなら、裾がゴムやリブでしぼられたジョガーパンツを合わせるとバランスが良い。

 たんすに眠っているスエットパンツも使えるかも?この秋は、スエットパンツを取り入れたファッションを楽しんでみてはいかがだろう。



Pages:      3 

過去の特集

NYジャピオン 1分動画


利用規約に同意します
おすすめの今週末のイベント