2015/04/24発行 ジャピオン810号掲載記事

人気の火付け役「チョバニ」いかにして生まれたか


近年、ニューヨークでのヨーグルト人気の火付け役といえるのが「チョバニ」。このヨーグルトが生まれた背景や当地の食事情などについて、同社コミュニケーション部副社長のマイケル・ゴンダさんに話を聞いた。

 2005年ニューヨーク州中部で100年以上操業の後、閉鎖されたヨーグルト工場をチョバニ創業者のハンディ・ウルカヤさんが買い取った。そこから理想とする「最初の1カップ」のレシピを完成させるまでに540日の月日を費やし、濃厚な味わいのグリークスタイルのヨーグルトが誕生した。

 ウルカヤさんが理想としたのは、おいしいのはもちろん、安心して食べられ、どこでも手に入り、かつ安価なヨーグルト。

 ウシ成長ホルモン(rBST)を使わずに飼育された牛のミルク、上質なヨーグルトの種菌、そして本物の果物を使うことにもこだわり、保存料、人工甘味料を一切使用しないことも決めた。

 ゴンダさんは「チョバニ以前、消費者は、どこでも安価で購入できるけれども保存料などを使ったものか、限られた場所で売られ、しかも非常に高価な良質なヨーグルトという選択しかありませんでした」と語る。そんな中で、原料、食感、味に妥協せず、試行錯誤を繰り返して生まれたのが「チョバニ」だった。


意識の変化 人気の秘密

 ではなぜ、ここまでチョバニ人気が高まったのか? ゴンダさんは、一つには「グリークスタイル」という、当時ヨーグルト全体で1%(現在は50%)でしかなかった目新しいスタイルを広めたことを要素として挙げる。

 「最初から、より良いもの、目新しいものでなければ作る意味がないと考えてました。そのため、これまでになかった味、食感などを目指したのです」

 そして近年の人々の食への意識の変化も大きな要素だと、ゴンダさんは分析する。チョバニは天然食材しか使わないという要素に加え、水切りという製法で、ヨーグルトの容量の3倍の牛乳を使用するため栄養価、特にタンパク質を多く含む。「アメリカでは近年のトレンドとして、自分が食べているものに何が使われているのか、という関心が非常に高くなっています。そのため、安心して食べられ、かつ栄養価の高いヨーグルトであることはとても重要な要素でした」


さらなる後押し NY州公認おやつに

 14年10月15日にニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事はヨーグルトを州公認スナックとする法案に署名したことも、当地でのヨーグルト人気をさらに促した。

 創業時、ヨーグルト生産業は明らかに下火だったと言うゴンダさん。「チョバニが短期間に全米のヨーグルトに対する意識を変えたことは、とても誇りに思います。『最初の1カップ』の品質を保ち続け、新商品では、いままでにないものを作ること。それが私たちの使命だと考えています」


チョバニは天然素材で、グリークスタイルであることが特徴


アップステートにあるチョバニの工場と製造過程


ソーホーにあるチョバニカフェ(写真上)ではチョバニヨーグルトを使ったさまざまなメニューを提案(同右上)。ここでの客の反応や要望から新商品「フリップ」も開発される

(Photo: Chobani LLC)

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