2015/03/13発行 ジャピオン804号掲載記事


Four & Twenty Blackbirdsはサウスダコタ出身の姉妹エミリー・エルセンさん(写真)とメリッサ・エルセンさんが2010年に立ち上げたパイ専門店。家族が農業経営をしていたので、子供の頃から「ファーム・トゥ・テーブル」のコンセプトに親しんできたという。同店でも季節の味と香りをふんだんに取り入れている。

Four & Twenty Blackbirds
439 3rd Ave.Brooklyn, NY 11215
718-499-2917
www.birdsblack.com

軽さと春の香りを生かして


季節感にこだわったパイを作ることで人気の「フォー&トゥエンティ・ブラックバード」の共同オーナー、エミリー・エルセンさんに、「春パイ」の魅力について聞いた。

今年はどんな「春のパイ」を提案する予定ですか?

 春は何を置いても「ルバーブ」でしょう。ルバーブは北米で人気の野菜ですが、春の到来を象徴しています。当店ではいくつかルバーブパイのバリエーションがあります。例えば、私のおばあちゃん直伝のレシピは、刻んだルバーブに卵と砂糖を加えただけのシンプルなタイプ。それからルバーブの上にカスタードを載せたパイや、他の果物と相性がいいというルバーブの特徴を生かして、ラズベリーと合わせたパイも出します。


春パイの特徴は?

 ルバーブのように春の息吹を感じさせる食材を使うところですね。例えばハーブを使った「カモミール・バターミルク・パイ」のように、長くて暗い冬が終わった後の暖かい春の日差しを連想させる味わいも春パイの特徴といえます。


春パイ特有の食感やフレーバーもありますか?

 軽い口当たりと爽やかな味わいですね。例えばサワーチェリーは春パイの定番ですが、スイートチェリーより小ぶりで酸味もややきつくワイルドな感じがします。当店では市内から1時間ほどの契約農園から仕入れています。太陽の恵みを実感させてくれる、とても人気のフィリングの一つですね。

 それから、アップルパイでも、当店ではローズウォーターを使った「アップルローズ・パイ」がお薦めです。カリフォルニアの春がかんきつ類の花だとしたらニューヨークのそれはバラです。特に当店周辺のブルックリンでは公園や住宅街でバラが咲き誇ります。りんごにバラの花のエッセンスを加えたアップルローズは、この街らしい春パイといえるでしょう。


パイ料理には、「四季」の変化を盛り込む面白さがありますね。

 そうですね。その感覚は故郷のサウスダコタでおばあちゃんに教わったものです。彼女の作るパイは、いつも季節の果物を使っていて、決して缶詰製品に頼らなかった。パイの季節にもすごくこだわっていて、感謝祭で食べるパンプキンパイを春に出すようなことは決してなかったですね。私たちはこの感覚を大切にしたいんです。


日本の食材を使ってみようと思ったことはありますか?

 はい。まだ製品化はしていませんが、いま一番興味があるのは「みそ」です。塩気が程よく、おかず系のパイにはもってこいだと思いますし、カスタードと合わせて、アップルなどスイーツ系パイに塩味とうま味のアクセント加えるのにも使えそうですね。他には、豆腐や抹茶も試してみたいですね。


軽くて爽やか、酸味が利いた「春パイ」のシンボルともいえる「ルバーブパイ」。エミリーさんのおばあちゃん直伝のレシピを使っている


昔ながらのスタイルにブルックリンテイストが加わったパイ。右から時計回りに「ブラックボトム・レモン」「ソルテッドキャラメル・アップル」「ブラッシング・アップル」

The Four & Twenty Blackbirds Pie Book


エルセン家秘伝のレシピから、同店で人気のオリジナルパイまで、60のレシピを四つの季節に分けて紹介。

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