日本を中心とする、アジアのインディー・ロックバンドをニューヨーカーたちに知らしめるため、「カラテライス」というプロモーション組織を運営しているヘイデン・ブレレトンさん。彼が日本の音楽に興味を持ったのは10代の頃。テレビで見たテイ・トウワの映像がきっかけで、「渋谷系」の音楽に夢中になった。
日本の音楽を幅広く聴く中で出合ったインディー・ロックにも、共通する特徴が見られるという。「古い音楽を取り入れて、まったく新しい音楽を作っているのが良い。あと、CDのパッケージデザインも凝っていて好きだよ」。そして、彼らの熱心さもブレレトンさんを引きつける要素だ。「彼らは、自分の音楽に全身全霊を傾けているのが分かるんだ。音楽を象徴するようなファッションだけでなく、ライフスタイルにもその影響が表れていると思う。彼らの世界は本当にディープだね」。日本人の応用力や真面目さが、少し形を変えて音楽の中にも表れているのかもしれない。
そんな彼らのプロモーションをするため、2003年にウエブサイト「カラテライス」を開設。間もなく、市内のライブハウスでイベントも主催するようになった。
カラテライスでは、極東(日本)と米東海岸のバンドを共演させる“Far East To East Showcase”などのイベントを、年に十数回開催している。コンセプトはイベントによってさまざまだが、日本人だけでなく、地元のバンドも出演させる。日本のバンドが、ニューヨークのトレンドに触れられるようにすることと、地元バンドのファンたちに、日本のバンドを見せることが目的だ。「ニューヨーカーの多くは、日本の無名なバンドを見たことがないけど、見たら絶対に気に入るはず。僕たちがそういう機会を作るんだ。演奏する側、見る側、その間に入る僕たち、皆がハッピーになれるといいね」とブレレトンさん。
「一昔前は、日本は西洋の音楽を『輸入』して、作り変えていたように思う。でも、今はアニメの広がりとシンクロして、日本の音楽も世界で注目を集めてる。どんどん『輸出』する側になったんだよ」。 |