子供達に夢を
「世界の子供達に、アートを通して夢を伝えたい」と熱く語る、「ヲウチギャラリー」ファウンダー、アリサさん。そんなアリサさんの価値観を象徴する活動の一つが、ナイジェリアの小さな村で、折り紙を教えることだ。電気もなく、教育も行き届いていないその村で、アーティストとして何ができるか考えた末の結論だった。一度教えただけで、夢中になって折り方を覚える子供達を見て、「何かを学びたいという意識」を強く感じたという。
「数十年経って、村に折り紙は残っていなくても、『昔、日本人が村に来て、折り紙を教えてくれたな』と、誰かが思い出してくれたら嬉しい」。
今年3月に開設した同ギャラリーは、絵を展示するだけでなく、同じ価値観を持つ仲間探しの場でもある。
アットホームな空間
ヲウチギャラリーのコンセプトは、フィラデルフィア郊外にあるバーンズ財団から、大きく影響を受けている。財団創設者のアルバート・バーンズ博士は、20世紀初めに医薬品開発で得た富でアートコレクションを築いた。「モネ、ルノワールやゴッホの作品が、偉そうに飾られているわけではなく、無名のアーティストの作品と並んでいる」という展示は、厳かな美術館とは異なり、「故郷に帰った気分」で、落ち着いて鑑賞できるという。これがまさに、アリサさんの理想とするところだ。
「アートは生活の一部」と言うアリサさんは、訪れる人がまるで、「ヲウチ」に帰ってきたかのように、くつろいで絵を楽しめる空間造りを心掛けている。ソファが置かれ、キッチンスペースまである同ギャラリーでは、広いスタジオアパートにいるかのような気分で、数々の情熱溢れる若手アーティスト達の作品に出合うことができる。 |