編み物、織物などのクラスを行っているウィリアムズバーグのスタジオ、ザ・ヤーン・ツリー。ここで開催している「ナチュラル・ダイイング・ワークショップ」は、染色を習う3日間の特別講座だ。リンダ・ラベル先生の指導のもと、木綿、ウール、絹など6種類の糸を巻いて「かせ」を作る下準備から始め、2日目にはユーカリやザクロなどの染料を使って、ピンクや黄色に染める。
訪問した最終日は、前日染めた糸の一部に、更に藍染を施す日。藍の粉を苛性ソーダなどの薬品や水と混ぜ、火にかけて染色液を作る。混ぜていると液がひとりでに変色し、刺激臭が漂ってきたり、染色液のpH値が高すぎて、レモン汁を何度も絞り入れるもなかなかアルカリ性が弱くならなかったりと、化学の実験のような雰囲気だ。「藍は生き物なのよ」とリンダ先生。同じ方法で染めてもスムーズにいかない時もあり、イライラして作業をするとうまく染まらないとか。「毎回が試行錯誤だけど、そのプロセスも楽しいの」。
完成した染色液に糸を浸し、乾かしてまた浸し――を、希望の濃さの色になるまで繰り返す。黄色の糸は緑に、赤は紫に変わり、色とりどりの糸ができあがった。
「織物をやっているんですが、使う糸は何でどう染めるとどんな色になるのか、身をもって学べて良かったです。やりがいがありました」と語るのは、テキスタイル・デザイナーの谷畑綾子さん。15歳の手芸好き少女からファッション関係の男性まで、参加者全員が思い思いの色の糸を持ち帰った。これに他の糸を足せば、自分で織る・編むなどして帽子や手袋を作ることも可能。糸染めから自分で手がけた、究極のオリジナル小物が作れるのだ。 |