――「アートマン・ジャパン」結成のきっかけは?
海外製の安価な仏壇と、日本の伝統的な高級仏壇の違いが消費者に伝わらなくなってきた昨今、自分なりに良い仏壇というものを模索してきました。また、仏壇を作っている職人がいるということを世間があまりにも知らないので、“仏壇職人”という存在そのものもPRしたいと思い、若手職人を集めて「アートマン・ジャパン」を結成しました。上質でデザイン性の良い仏壇を作っているうちに、「アート仏壇」として認知されるようになってきました。
――かなり斬新なデザインの作品が多いですね。
アートマンで制作する仏壇にはきちっとルールを決めています。まず、宗教用途の仏壇デザインは変えません。また、制作する物には仏壇の技術、または仏教モチーフを取り込みます。
300年以上続いてきたものには、形自体に意味があったりします。それを格好悪いから、なんて理由で変えることは僕にはできません。宗教には宗旨というのがあり、守るべきことがたくさんありますから。
同時に、信仰は自由です。ですので、自分の信じる物やラッキーアイテム、大切な品を入れる物をアートマンでは作っています。僕達は、宗教用具としての仏壇を変えるつもりはなく、まったく別の用途の物を制作発表しているわけです。
――作品に付いている、ツノのようなものは?
武壇のことですよね?あれは戦国時代の武将が使っていた兜をモチーフにしています。脇立という兜の装飾がツノ風なんです。
実は、アートマンのロゴのイメージになっているのは四本角の牛です。仏教の生まれ故郷インドでは、牛は聖なる動物とされています。日本においても、原始宗教の頃にいたシャーマンが、頭に角を付ていました。西洋では、角に悪魔的、鬼的なイメージを持つと思いますが、(東洋では)角に表現される物の由来は、神聖な場合が多いです。
――最後に、9月にソーホーの展示会に出品する作品について?
武壇を2体と、(イラストレーターの)Jbstyleとコラボで制作した屏風「平成百鬼夜行」、アートマン人形を出品します。あと、アクセサリーやTシャツなんかも販売する予定です。1704年から続く「三河仏壇」の伝統を次世代に繋げていけるような個展にしたいと思います。祈りの新しいスタイルを楽しみにしていてください! |