『タイムアウト・ニューヨーク』誌やウエブサイト『アバウト・ドット・コム』などで、主にクイーンズ情報の記事を寄稿しているライターのジョン・ロルキさん。ナッソー郡出身だが、2児の父親となった今、家族でクイーンズ東部に住んでいる。今回の取材にあたり彼が選んだ7番線沿いの店は、ウッドサイドの人気タイ・レストラン、シープラパイ。
「ここの料理は他のタイ・レストランと違って、シチューみたいなフレーバーのカレーなど一風変わっているよ。しかも料金はクイーンズ価格だしね」と、ジョンさん。
彼が地元の魅力を再発見したのは、ロスから戻ってきた2002年のこと。
「しばらく離れていたら、以前と比べてすごく変わって面白くなっていることに気づいたんだ。時期を同じくして、ちょうどクイーンズ取材の仕事が入ってきて、いろんな場所で取材を重ねるうちに、ますますその面白さに気づいていったよ」
街の魅力として、ジョンさんは〝ダイバーシティー〟(人種の多様性)を上げる。
「タイ・レストランの2軒隣がアイリッシュ・パブ、そのまた隣がメキシカン・レストランなんていうのは、とってもクイーンズっぽいよね」
クイーンズはいつから、このように移民が集る街になったのか。
「以前はヨーロッパ系移民がたくさん住んでいたんだよ。それが1965年の移民法改正後、あらゆる国から移民がやって来てここに住み始めたんだ。その後何が起こったかというと、〝ホワイトフライト〟といって中流階級の白人がより広いスペースを求めて、郊外のロングアイランドへ流出したんだ。ダイバーシティーはその結果だね」
現在クイーンズの人口は約225万人。その半数近くが外国生まれだと言われている。ここで出会わない人種はないというほど、全米でも稀に見る人種のるつぼとして、進化し続けている街だ。
「パッタイとグリーンカレーだけがタイ料理じゃないように、それぞれの国の料理はひと括りにできないよね。でもクイーンズでは、いろんな国の料理が定番メニュー以外にも、様々な地方料理ごとに味わえる。本場の味が安価で楽しめるのは、この土地柄のお陰だね。ブルックリンみたいに、まだ〝ジェントリファイ〟(貧困街の高級住宅化)されていないのも、ボクにとっては心地良いことさ」
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