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「Black Sesame Sweet Tofu」(8ドル)
■ぷるんとしたなめらかな舌触りで、ごまの風味も豊かな豆腐プリン。さわやかな甘味のほうじ茶シロップを添えて。 |
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| パティシエ◆山口律子さん |
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「母の横でいつも手伝って(料理を)作っていたことでしょうか」──デザートバー「京とうふ」のエグゼクティブ・シェフ、山口律子さん。「この道に導いたものは?」と問うと、そんな素朴な答えが返ってくる。小さな頃から創作意欲は旺盛だったという山口さん、その意欲はまずアートへと向き、日本では美術系の短大に進学。2002年ニューヨークに来たのも、ジュエリーメイキングの学校に通うためだった。
料理が好きだったこともあり、ジュエリーの学校に在学中は、ミートパッキング・ディストリクトの有名レストラン「スパイス・マーケット」で働いた。当初はラインクックだったが、もともと興味のあった製菓の現場ものぞくことができ、本格的に学ぶようになる。
山口さん曰く、ジュエリーとスイーツには、作る過程に共通点がたくさんあるとのこと。温度を見ながらチョコレートを溶かす作業は、シルバーなどジュエリーの素材を溶かすのと似ている。一つひとつの素材本来の色を大切にしながら、バランスをみて作品全体の色を合わせていくのも、スイーツ作りとジュエリー作りに共通した「大好きな」作業だという。
その後ラインクックからパティシエとなり、「ダニエル」、「クリュ」などの一流店で腕を磨くうち、その独創性あふれるスイーツが評判を呼び、他店舗からも声がかかるようになる。ジュエリーよりも「パティシエ業の方が忙しくなってしまって」、自然とそのままプロ・パティシエの道に進んだ。だから現在のスイーツ作りの技術は、すべて現場で学んだものなのだ。
「(パティシエ界が)男性社会だなと感じたことはないです。ニューヨークでは、才能とセンスがあれば人はそれを評価してくれて、性別も人種も関係なくポジションを与えてくれる。作業中ものすごく重いものを持ち上げる時は、『これは男の人の仕事だな』と思いますが」と、山口さんは笑う。
様々な現場を経験し、日本に帰国しようかと思っていた頃、「京とうふ」からのオファーを受ける。同店のメインとなるのは、豆腐を様々にアレンジしたスイーツ。山口さんが全メニューを考案した。新しいものを作る時、インスピレーションを与えてくれるのは、子供の頃母親を手伝って作っていた料理の数々だ。
「食べる人が、おいしいと言ってくれるのが好きなんです」と、この仕事の楽しさを語る山口さん。そんな彼女のスイーツを一言で表現すると?…山口さんが答えを考え込んでいると、同店オーナーのニコールさんが助け舟を出した。「パッションかしら。彼女の作るものには、いつもハートを感じるの。一つひとつに本当に心がこもっているから」。
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