

4大国際テニス大会(グランドスラム)の一つ、USオープン。その予選が今月22日、フラッシングのUSTAナショナル・テニス・センターでスタートする。観客動員数、賞金総額においては世界最大となるこのテニス・トーナメント。ニューヨークに住んでいるのなら、観に行かない手はない!
米国復権なるか?男子シングルス
「現在の男子シングルスは、ロジャー・フェデラー(7月31日現在、世界ランキング1位・スイス)とラファエル・ナダル(2位・スペイン)の2強時代。今大会でもこの2人は正直カタイでしょう。しかし、そこに他の選手がどこまで食い込んで行けるかが一つの見どころ。そういった意味で、僕は開催国アメリカの選手に注目したい」。過去2年のUSオープンではヨーロッパ勢に押され、男女ともにシングルスの決勝から遠のいている米国勢。さらに今年のウィンブルドンでは、ベスト8に米国人選手が一人として残れなかっただけに、「そろそろイイところを」と佐藤コーチは期待する。男子シングルスにおける米国復権の急先鋒として挙げられるのは、03年度のチャンピオン、アンディ・ロディック(10位)。世界最速のサーブを武器に持ちながら、ウィンブルドンでは03年からフェデラー相手に3年連続の苦杯をなめ、昨年度USオープンではまさかの初戦敗退に終わった。しかし今年は往年のスーパースター、ジミー・コナーズをコーチに迎え、返り咲きに向けて態勢も万全である。また、故障期間を経て昨年度大会で見事な復活を果たしたヨンカース出身のジェームズ・ブレーク(5位)、昨年ノーシードから4強入りの快進撃を見せたロビー・ジネプリ(19位)の名も加え、「上を狙えるアメリカ人選手はいる」と佐藤コーチは強調する。
女子シングルス、日本人勢は?
女子シングルスも、ジュスティーヌ・エナン=アーデン(3位・ベルギー)やキム・クライシュテルス(2位・ベルギー)、アメリー・モーレスモ(1位・フランス)、マリア・シャラポワ(4位・ロシア)などのヨーロッパ勢の群雄割拠だ。佐藤さんは「ウィリアムズ姉妹にかつての勢いはなく、リンゼイ・ダベンポート(10位)もけがで出場自体が微妙な状況。米国勢の苦戦は必至」と分析する。そんななか、杉山愛(19位)、浅越しのぶ(95位)、森上亜希子(62位)、中村藍子(70位)の4選手が本戦出場となる日本勢。佐藤さんによると「今年のウィンブルドンでヒンギスを破ったように、杉山愛は好調。しかもUSオープンは、彼女の得意とするハードコートです」と杉山の上位入賞の可能性を示唆する。
「最後」のアガシ・浅越
さらに今回のUSオープンを最後に引退を表明しているアンドレ・アガシ(22位・米国)と浅越しのぶは、「一試合ごとに『これが最後かも』という気迫のこもった、見逃せないゲームを見せてくれるはず」。今大会は酷暑のため大番狂わせが起きる可能性も高く、最後まで目の離せない展開になるだろうということだ。
最後に佐藤さんは、「個人的には日本人選手はもちろんのこと、今自分が住んでいるアメリカの選手も応援したい。男女ともヨーロッパ全盛時代に、トーナメントを盛り上げるためにも彼らには頑張ってもらわなくては」と両国の選手にエールを送った。

佐藤哲哉コーチ
テーマを絞って楽しむ(佐藤哲也コーチ)
観戦無料の予選をチェック!
メインイベントの本戦以外にも、楽しみは盛りだくさんです。まずは22日からの予選。このところふるわない日本の男子テニス界ですが、今大会、本選も含めて唯一の日本人男子選手となる添田豪が出場します。22歳と若く将来性のある選手なので、頑張ってもらいたいですね。
また予選期間中は、空いているコートで本選出場の選手が練習しています。予選は入場料タダですし、運が良ければ超有名選手の姿を間近で見られるというのも、楽しみの一つですね。
初観戦の人は本選初日の
イブニング・セッションを
USオープン初体験の人に絶対オススメなのが、本選初日のイブニング・セッションです。開幕セレモニーが行われ、テニスに詳しくない人でも大いに盛り上がれますよ。
ジュニア大会で
未来のスターを先取り
本選も2週目に入ると、チケットが入手困難になってきます。そんな時は、9月4日からフィールドコートで本選が行われるジュニア大会を観戦するのも一手です。男子では昨年度の全仏オープンにてジュニア・ダブルス優勝を果たした錦織圭や、世界スーパージュニア選手権大会で4強入りした会田翔、女子では昨年度の全日本テニス選手権でも最年少優勝を遂げた森田あゆみなど、日本のテニス界をしょって立つホープが出場します。日本人選手以外にも、未来のスター選手がここから出てくるはずなのでチェックしましょう。
3週間に渡って連日試合が行われるUSオープン。全てを余すことなく見るというのは、残念ながら難しいです。何を観たいのか、テーマを絞って楽しみましょう。
1週目グラウンド・アドミッションがカギ(日本クラブテニス委員・綛谷昌生さん)
98年に初めて会場で観戦した時は、まさに目の前でプレイする選手の息遣いや、ボールを打つ音が手にとるように聞こえてきて、その臨場感に感動しました。当時は一時的にテニスをやめていたのですが、この年のUSオープンをきっかけにテニス人生を再開することにもなったんです。それ以来はほぼ毎年、会場で観戦しています。
USオープンは、4大テニス大会中でも、「観客を楽しませる」ことを最も意識した大会と言えます。賞金総額は世界のテニス大会の中で最高ですし、サーフェスは球速の速いハードコートで、スピード感ある白熱したゲーム展開を意図したものになっています。格式を重んじる英国のウィンブルドンなどに比べて、アメリカのコマーシャリズムにのっとったエンターテイメント性重視の大会なんですね。テニスにあまり興味がない人でも、ニューヨークに住んでいるのなら見ないと損といっても過言ではないでしょう。
一部のチケットは入手困難ですが、本選1週間目のグラウンド・アドミッションの当日券なら、昼ぐらいに行けば、長蛇の列に並ぶというようなこともなく買えてしまいます。実はこの1週目のグラウンド・アドミッションこそが、USオープンの醍醐味を味わえるチケットなのです。1日に行われる試合数が多いのであらゆる選手のプレイが観られますし、会場で売っているビールを飲んだり、USオープングッズを冷やかしたりと1日楽しめます。
今年は個人的な見どころは、かつて一時代を築いた伝説のプレイヤー、コナーズをロディックのコーチ席に見られるかもしれないということですね。テニスを始めたばかりの頃にテレビで見ていたスターなので、今から楽しみです。
お気に入り選手を追っかけて盛り上がる(読者・山下典子さん)
テニスにも色々な見方がありますが、私の場合はまずビジュアルから入ります。テニス界の動向に全然詳しくなくても、好みのルックスの選手を見つけて盛り上がってしまうのです。私のお気に入りは、実力もあるうえ、マッチョでつるつるな感じが素敵なナダル。あと、かわいい系のアンチッチもイイ!女性に人気のフェデラーは確かにかっこいいけれど、上品な貴族といった感じで、私のタイプからは少し逸れますねー。
テニス選手が一番輝くのはなんと言ってもゲーム中。お気に入り選手を間近で見るためには、自由席のグラウンド・アドミッションのチケットを買って、たとえ興味がなくても一つ前のゲームから客席にスタンバイしておくのがコツです。前のゲームが終わって、客が入れ替わる時にすかさず移動すれば、前の方の席をゲットできますよ。お気に入り選手の戦っている姿を、至近距離で写真に撮れます!ゲームの終わり頃には客席も一番盛り上がるのですが、私はそのスキにさりげなく、選手の入退場口近くの席に移動します。ここには試合終了後、選手とふれあおうとする子供たちがあふれるので、そこにまぎれて選手に近づこうという作戦です。運が良ければサインもゲットできますよ。

綛谷昌生さん

山下典子さん

こんな写真も撮れる!

