

「食い倒れツアー・夏の陣」のターゲットはフォートグリーン、ブライトン・ビーチ、そしてベイリッジ。夏に食べたくなる味を求めてディープ・ブルックリンへと向かった。
FORT GREENE(フォートグリーン地区)
ご近所のブルックリンハイツやパークスロープなどに比べると、まだまだ穴場的な要素が濃いこのエリア。食文化は実にバラエティーに富んでいる。小洒落たフレンチ・ビストロ、オーガニック野菜やフレンチカットの肉を売るフレンチ・デリなどフランス色が強い。かつてフランス領だったセネガル料理の店などは、マンハッタンでは味わえない貴重な存在。
そのほか、ロハスを実践するラテン料理店「ハバナ・アウトポスト」、そのはす向かいにあるメキシコ料理店、そしてフルトンストリートまで行くと、真っ赤な「レッドベルベットケーキ」が食べられる店もある。フォートグリーンパークでは、1年を通して毎週土曜日にファーマーズマーケットが開かれ、地元産の新鮮なオーガニック野菜や果物が並ぶ。
Habana Outpost
環境保護派、ロハスの店
キューバとメキシコ風ラテン料理
屋外スペースが気持ちいい開放的な一角に、ロハスを実践する「ハバナ・アウトポスト」が昨年オープンした。テーブルもキッチンもリサイクルで、食べ物はというと太陽と風から得る電力を使って生産した地元のオーガニック素材を使った料理。自転車をこいだエネルギーでこしらえる「人力スムージー屋さん」も必見。日曜日の夜8時からは、無料で映画上映も行っている。
Keur N’Deye
一風変わったエスニックなら
純朴なまでのセネガル料理の店
舌をかみそうな名前のセネガル料理店。ここでまず試したいのが、肉、魚、野菜をピーナッツ・ソースで煮込んだ「マフェ(Mafe)」。そしてセネガルならではの味に迫るならレモン風味の効いたクリーミーソースがリッチな「ファッサ(Fassa)」。どちらもクスクスかライスを添えていただく。キビの粒々がたっぷり入った「セナガリーズ・ミレット・プリン」は、甘さ控えめで、ほのかな酸味が清々しい健康デザート。締めはセネガル・コーヒー「Cafe Touba」で。コクのある苦味に加え、なんとも言えないスパイスの味と香りが忘れ難い。
Cake Man Raven Confectionary
南部の定番ケーキ
真っ赤なスポンジにかぶりつき
「レッドベルベットケーキ」で有名なのがこの店。真っ赤なスポンジケーキと、白いアイシングの「レッドベルベットケーキ」は、南部に古くから伝わるデザート。この店の真っ赤なスポンジ部分は、もっちりとしてほとんど甘さは感じない。その代わり甘いのがクリームチーズ風味のアイシングだ。このスポンジとアイシングが絶妙のハーモニーで、ついつい一口、二口…。

ハバナ・アウトポスト

カー・ン・デイ

ケーキマン・レイブン・コンフェクショナリー
ブライトンビーチといえばロシア人街で有名。B、Q線のブライトンビーチ駅を降りると、高架のすぐ下にいきなりキャビア屋がお目見え。目貫通りからビーチへは歩いてすぐだ。コニーアイランドから続くボードウォークにはずらりとロシア料理のレストランが並び、壮観!
Caviar Kiosk
激安のキャビアとイクラで
今日のディナーはゴージャスに
ブライトンビーチ駅の階段を下りると、すぐ目の前にある小さな売店。キャビア、イクラ、スモーク・サーモン、ホワイトフィッシュ・サラダなど、今すぐ買って今晩のおかずにしたいものがいっぱい。しかも値段は激安。これをお目当てにわざわざブライトン・ビーチまで来る人がいるのも頷ける。
Russia on the Beach Moscow
潮風に吹かれながら
ロシア料理をほおばる
ボードウォークに建ち並ぶロシア料理店では、薄いクレープのような「ブリニ」とレッドキャビア、つまりイクラを。ブリニにイクラをはさんでパクリといくのがロシア風の食べ方だとか。ロシアのルートビアと言われる半炭酸飲料「クヴァス」の独特の甘みがマッチ。
BAY RIDGE(ベイリッジ地区)
地下鉄R線の終点に近いエリア、ベイリッジ。ここまでくると最果てにきたという感じがするが、実はアイリッシュ、イタリアン、ギリシャ、ミドルイースタンなど、様々なエスニック文化が混在する閑静な住宅街だ。昔ながらの八百屋や、ギリシャ、ミドルイースタンのデリが超充実。マンハッタンでは売られていないような、不思議な食べ物に出会える楽しさがある。
La Maison du Couscous
家庭的な雰囲気で
モロッコの味・タジン料理を!
アラブ系移民が増えているこの地区ではモロッコ料理を。帽子のようにとんがった蓋のクレイポットでスロークックするタジン料理は、モロッコの味を体験するには絶対はずせない。オーナー・シェフのすすめに従い「タジン・ベルベル」をオーダー。ラムとオリーブから出るスープが絶妙だ。ナイフが要らないくらいラムが柔らかく、骨までしゃぶりたくなる。飲み物なら生のミントがたっぷり入ったミントティーを!
NYジャピオン363号(July 21,2006発行号)より記事・写真抜粋

キャビア・キオスク

ロシア・オン・ザ・ビーチ・モスクワ

ラ・メゾン・ド・クスクス

