

別にギャンブラーってワケじゃないんです。ただ単純に「プチオモシロ」を追求したくて始めたロッタリー。自分で番号を選ぶタイプのものは面倒くさいので好きじゃない。だからスクラッチタイプに限るんです。大体1ドル〜5ドルの範囲のスクラッチカードを週1〜2度の割合で購入するという、大もうけを狙わない買い方が楽しい。1ドルすっても、すった分が3分の1の割合で戻ってくることが多いのもおいしいところ。でも、ロッタリーがそれ以上のワクワクをくれることに気付いたのが夫の誕生日でした。
去年のこと。彼の誕生日の週に限って、雑誌のコーディネーションの仕事で朝から夜まで出っぱなしだった私。というワケで誕生日プレゼントもろくに買いに行けない状態でした。誕生日前日も取材が終わってみると夜の10時。これといったプレゼントを用意していないことに落胆する気力もなく、フラッと立ち寄ったマンハッタンのデリの中で「ロッタリーだ!」とひらめきました。ほかにも何かあげるけどロッタリーも付けるとおもしろいかもと思って、5ドルスクラッチを4枚(2枚は同じ種類のもの)、計20ドル分を購入。家に帰って、夜中の12時になったのと同時に、プレゼント用としてリボンを付けておいたロッタリーを夫に渡しました。笑いながら「こう来るか」と夫に言われつつ、彼が一つひとつ削っていくのをワクワクしながら見ている私。1枚目でいきなり40ドル分当たり、2人で「ウォー」と叫びながら、もう一つを削ると「none」。3枚目で60ドル分当たって、今度は発狂しながら踊って大喜び。かなり盛り上がりました。
こうやって、自分だけの「プチオモシロ」から、自分+あげた相手も楽しめるロッタリーの驚くべき魔法を知ることに。
それからというもの、友達に会いに行く途中で自分用と友達用にロッタリーを買ってみたり、人の誕生日プレゼントにプラスして1ドルスクラッチをたくさんあげたり。
みなさんもちょっとしたワクワクが欲しい時は、ビールのつまみを買う代わりにロッタリーを買ってみては? どこで、大もうけするか分からない。でも、別に大もうけを狙わない。そういう感じでやっていると、ちょっとしたもうけが入ってくる。そんな似非ギャンブラー的な感覚が楽しく思えて、現在進行形です。
編集部でも挑戦!
高額当選者が買った店でメガミリオンを購入しました!
目指すはジャックポット独り占め。購入した場所はもちろん、2年前に1億4900万ドルの当選者を出したミッドタウン・イーストにある「S&Nニュース」。複数当選者が出て、配当が減るのを避けるために、「7」は人気の数字だから外すとしても、「13」を選ぶのはなんだか本当に縁起が悪そうだ…。と悩んだ挙げ句、最初の2つに自分の誕生日の数字を書き込む。しかし、ここで気がついた! こうして自分の誕生日の数字を選ぶ人は、けっこう多いはず。ということで、残りの4つの数字は、選ばれる確率の低い32以上の数字を選ぶことに。
そして6月16日(金)に発表された結果は…
27 30 36 38 45/13
かすりもしてない… (涙)。
しかもメガボールにはなんと、不吉な数字「13」が。縁起は関係ないようだ。ちなみに抽選から1週間が過ぎた今もまだ、この回のジャックポットの当選者は確認されていない。やはり「13」が嫌われたからなのだろうか。
※過去、高額当選者が購入した売り場は、次頁で紹介しています。

選んだ数字 12 26 39 53 56/38 これがはずれ券。購入した日から肌身離さず握り締めていたので、ボロボロに。

購入したS&Nニュース。住所等は次頁を参照のこと。
ニューヨークで楽しめるロッタリーは、当選額も500ドルのものから数千万ドルに達するものまで様々。そしてその抽選も週に2回から4分毎という頻度で行われており、今この瞬間にも、誰かのもとに幸運が訪れている。
その幸運へのアプローチは簡単。まず、ロッタリーを扱うデリの店頭にある用紙に、自分の買いたい数字の組み合わせを記入する。例えば、ジャックポット(1等)の金額が大きいメガミリオンの場合、1〜59までの数字を5つと、1〜46までの数字を1つ選ぶ。そしてその用紙を店員に渡してお金を払い(最低賭け金1ドル)、チケットを受け取る。あとは発表日まで祈るだけ。
しかし、買うからには是非とも当てたいもの。運任せでなく、楽して一攫千金の方法はないのだろうか。確率論などを扱う統計学が専門の霍見浩喜ラトガース大学経済学部教授に聞いてみた。
「当選の確率を上げるようなロッタリーの買い方はありません」
いきなり肩すかしの結論だが、確率論上、どのような数字の組み合わせも、当選の確率は等しいという。しかし「できるだけ大きな金額を獲得するためのストラテジーはある」と教授は付け加える。
「ジャックポットは、当選者が複数出た場合、全員で山分け。となると、他人が選ばない様な数字の組み合わせを選ぶのが得策です」
なるほど、人とは違うところに目をつけ、賞金を独り占めという算段だ。
例えばラッキーナンバーの7は、多くの人が選ぶと考えられ、逆に忌み嫌われる13などは、人気のない数字だと予想される。また、誕生日の数字が多用されることも予想されるので、1〜31までの数字をあえて避けるのも、一手かもしれない。
そして最後に、 霍見教授は経済学者としての立場から、次の様なアドバイスをしてくれた。
「経済学的に言えば、『ロッタリーを買う』という行為は『当たらない』ことを承知した上での、『娯楽』に対する支出。投資や投機とは別次元のものなので限度をわきまえて」
はずれても楽しく。それがロッタリーの正しい遊び方というわけだ。
当選者だけが読む部分!?
米国市民や居住者(※)が当選者の場合、まず連邦税25%が課せられる。その上、ニューヨーク市の住民には、さらに州税7・7%、市税4・45%が課税される。つまり、ジャックポットの当選金額1200万ドルに、これらを合計した37・15%が税金として天引きされ、最終的な受け取り額分は754・2万ドルとなるわけだ。通常、高額賞金は26回に分割して支払われるため、毎年約29万ドルずつを26年間に渡って受け取ることになる。
ちなみにこのニューヨーク市民に課せられる税率は、米国国内でも最も高いもの。例えば、ロッタリー当選金から州税、市税が天引きされないニュージャージー州居住者と比べると、同じ1200万ドルのジャックポットが当選した場合、両者の受け取り額の差は145・8万ドルにもなる。ただし、ニュージャージー州居住者も、当選金を所得として税務申告し、納税する必要はある。
また、「明日の百より今日の五十」が信条の人には、1回払いという選択肢もある。しかしこの場合「26年に渡って支払われる1200万ドル」を現在価値に換算した、700万ドルに当選金額が目減りしてしまう。しかもこれに上記と同率で課税されるので、最終的受け取り額は440万ほどと、3分の1程度。一方、当選者が米国市民・居住者以外の場合は、州税や市税は課されず、連邦源泉税30%を引かれるのみとなる。
当選者にとっては、税金を取られるばかりに感じられるが、負けが込んでいる人にとっては取り返す事もできる。その年にロッタリーに費やした金額は、確定申告の際、損失として連邦税の控除対象となるのだ。
億万長者になってしまえばはした金といえる額だが、現時点で庶民の人は、はずれたチケットも捨てず、大切に保管しておこう。
(※)居住者か否かの判断は、滞在日数や、滞在形態によって総合的に判断される。詳しくは税理士に相談のこと。
NYジャピオン359号(June 23,2006発行号)より記事・写真抜粋

「ウイニングナンバー」をコインで削る。

Union Square One Shop店員のマレックさん

Royal Convenience店員のクリッシュさん

