2017/04/28発行 ジャピオン913号掲載記事

 ファイナンシャル・アドバイザー――「自分は富豪じゃないから必要ない」と思っていたら大間違い。子供の大学の学費をどうしよう、老後が不安、といった悩みを抱える一般人だからこそ必要なのだ。ここでは、インディペンデントのアドバイザー、比嘉啓子さんに、ファイナンシャル・アドバイザーに相談するメリットについて聞いた。

ファイナンシャル・アドバイザーに相談する最大のメリットとは?

一言で言うと、保険・年金・投資などの、何万とある金融商品の中から、自分にとってベストな商品を探してもらえることです。ここで強調したいのは、相談するならインディペンデントのファイナンシャル・アドバイザーを選んでほしいということです。同じアドバイザーでも、ある金融企業に属している場合、自社の商品しか紹介できません。インディペンデントなら、あらゆる金融企業が提供する全ての商品を平等・公正に評価し、個々の顧客のニーズに最も適した商品を紹介します。

 インディペンデントのアドバイザーは、その人の年齢や収入、家族構成、将来への不安やゴールといった要素を聞き、それらを全て考慮し、広範囲な視野の基に、人生の「全体計画」を立てます。その上で、さまざまな金融機関が提供する多種多様な金融商品の中から、その人のニーズに合った商品を選びます。年々新しい金融商品が出てくるので、常にリサーチし、アンテナを張っています。

特に高額所得者ではないのに、ファイナンシャル・アドバイザーが必要でしょうか?また相談費用はどのくらいかかりますか?

高額所得者でなくても、相談するメリットはあります。一般の人が、どのように将来のために計画を立てられるかを提案するのが、アドバイザーの仕事です。

 ベーシックなケースなら相談料もかかりません。約1時間のコンサルテーションの後、仮に、ある金融商品を購入していただいたとしたら、アドバイザーへの手数料は商品購入の代金に含まれ、別途かかることはありません。

 かなりの資産がある人で、税金対策や、高額投資口座の運営が必要な場合は、運用例などの詳細なデータを数字やグラフにして、綿密なファイナンシャルプランを作ります。この場合は、プラン作成に対する手数料が発生します。

 一般の方が、子供の学費プランや老後の年金プランを相談に来られるような場合は、手数料は発生しませんので、気軽にファイナンシャル・アドバイザーを利用していただきたいです。

 ただ、中には1時間いくらの相談料を別途取るアドバイザーもいるので、相談する前に確認することをお勧めします。

コンサルテーションの内容や必要な頻度について教えてください。

私たちが「ディスカバリー・ミーティング」と呼ぶ、最初のコンサルテーションでは、まずその人の経済的な目標、ゴールを決めてもらいます。特に関心があること、心配事についても聞きます。その次に、年齢、年収・出費状況(住宅ローンの有無・金額など)、保険の有無といった現状を聞きます。それらを基に、節税計画も含めて全体計画を立て、実行し、リビューしていきます。われわれと顧客はそれを繰り返していくことで、顧客の経済的な目標達成を目指します。

 コンサルテーションでまず説明するのは、上記のピラミッドです。一番下の基盤は「プロテクション」。最も大事なのは障害保険(働けなくなったときの収入の確保)、次に生命保険(自分が死亡したときに家族が困らないように)などの各種保険。この基盤を固めて初めて、次の貯蓄や投資(子供の学資保険なども含めて)を考え、その上で年金などのリタイアメント計画へと移れるわけです。こうした、人生の経済設計の中で大事なポイントをお教えします。

 相談の頻度はケースバイケースですが、通常、人生の節目には何らかの経済的な見直しが必要になるでしょう。結婚、離婚、出産、親の他界などです。特に大きな変化はなくても、思い付いたときが吉日です。

どんな相談が多いですか?

老後の不安を抱える人は多いです。われわれは、メディケアなどの公的年金も含めて把握しているので、そうした基礎的なアドバイスもしますし、民間企業の年金商品も合わせて、個々のニーズ、状況に合ったリタイアメントプランを作ります。

 皆さん驚かれるのは、メディケアが介護費用を一切カバーしないことです。英語で「ロングタームケア」と言われるものです。そうなると、別途介護保険(ロングタームケア・インシュアランス)に入る必要があります。これも、加入する年齢で掛け金は変わってきます。顧客の年齢によって、適切な商品をご紹介しますが、高齢者で「もう遅い」と思っている人も、まだ遅くはありません。新しい金融商品が登場しています。

新しい金融商品には、例えばどんなものがありますか?

元金が保証された、生命保険と介護保険が組み合わさった新商品があります。ミニマム2万5000ドルから購入でき、購入した瞬間から、元金の約3倍の額が介護保険として無課税で支給されます。購入者が死亡した場合は、元金の約2倍の額が生命保険として受取人に支給されます。

 そのほか、積立型生命保険の中には、慢性疾患の治療や介護費用のために、生きている間に本人が「前借り」できるものがあります。例を挙げると、40歳で50万ドルの生命保険プラン(月々の掛け金500ドル)に入った場合、65歳になったら毎月7000ドルを慢性疾患の治療や介護費用として「前借り」することができます。または、がんなどで医師から余命宣告された場合、40万ドルを「前借り」し、自分のために使うことができます。

 そのほか、左の図に一般の方のファイナンシャルプランの例を挙げてみました。自分では調べきれない数と種類の金融商品を、ファイナンシャル・アドバイザーは把握し、常にリサーチしています。今の小さな相談が、将来大きな助けになるかもしれません。

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比嘉啓子さん■ユタ大学卒業、ニューヘブン大学で経営修士号(MBA)取得後、外国為替トレーダー/投資顧問会社で会計担当。その間ニューヨーク州と連邦の証券取引免許取得。2000年AXAアドバイザーズでコンサルタント。09年からインディペンデント・ファイナンシャルアドバイザーの会社に所属。個人・法人の投資計画、年金計画、公的年金、遺産運用、遺産相続計画、各種保険計画、介護・障害保険などを手掛ける。

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ファイナンシャル・プランニングのピラミッド

ケーススタディー

実際に相談が多いケースを取り上げ、それぞれに対してのアドバイスを紹介する。

ケース1 個人年金

【顧客】子供がいない30代前半の夫婦。共働きで合計年収は14万ドル。勤務する会社では、401kなどの年金制度を提供していないため、子供ができたときのことや老後を考え、個人年金を利用して人生の経済設計を考え始めたい。

【アドバイス】将来(子供ができた後)のことを考え、積立型や介護、大病など追加特典がついた生命保険の購入がニーズに合っていると提案。各10万ドルの額面でだんなさんの支払いが月80ドルで、奥さんの支払いが72ドルの場合、65歳になった際、積立金がそれぞれ5万0691ドル、4万3900ドルとなると算出した。各自IRA(個人年金口座)口座を証券会社で開設し、入金最高額5500ドルを投資。だんなさんは好きなフェイスブックの株を、奥さんはアメリカ大型の株とボンドのバランスファンドを購入した。

ケース2 子供の学費

【顧客】子供が生まれた若い夫婦。子供が将来大学に行くための資金を、今から貯めたい。税金対策にもなる良い貯蓄プランはないか。

【アドバイス】各州が認可した公的学資投資に「カレッジファンド529」がある。ニューヨーク州ではJPモーガンインベストメントという会社が商品として扱っている。これは掛け金がニューヨーク州税の控除対象となる。将来、学費にしか使うことができないもので、その場合は無税で引き出し、使うことができる。学費、寮費、書籍代が対象。入試のための旅費やホテル代、入学後に車を購入するための費用は支給対象にならない。投資商品なので、元本割れの可能性もある。子供の年齢によって、投資を分散する方法が取られる。子供が幼いころは、ハイリスク・ハイリターンの株に重きを置き、子供が15歳くらいになると元本割れをしないためにローリスクのボンドファンドに移行する。子供が0歳から始めて、月々100〜200ドルで、年利6%を見込み、多少の奨学金なども見込んだ場合、学費4万ドルくらいの大学に入ることが可能。しかし、全ての費用を用意となると月700〜800ドル積み立てる必要がある。なぜなら、大学の学費は年間4%の勢いで高騰しているから。遅く始めれば、目標額によるが、それだけ毎月の掛け金も高くなる。高校から使用可能。www.savingforcollege.com

ケース3 マイホーム購入資金

【顧客】2人とも30歳の新婚夫婦。現時点での夫婦共働きでの年収は20万ドル。10年後をめどにマイホームを購入するための頭金として、10万ドルを貯蓄したい。

【アドバイス】投資口座を開き、毎月積み立てていくことになる。その場合、どの程度リスクを分散するかが鍵になる。この夫婦の場合、毎月2人で500ドルを投資口座に積み立てることにした。単純計算で、1年で6000ドル、10年経てば6万ドル貯蓄できているので、目標額の10万ドルには、あと4万ドルを投資によって増やせばよい。その場合、アメリカンファンド社のミューチュアルファンドで、ニュー・パースぺクティブ・ファンドに60%、ボンドファンド・オブ・アメリカに40%で、分配内容は、国内株約25%、国内外株28%、ボンド35%、その他15%。購入日2年前を切ったら、ボンドや定期預金などの安定した商品に切り替える。

ケース4 介護つき積立型生命保険

【顧客】キャリアのある60代半ばの独身女性で、年収は約7万ドル。現在、貯金を預けている普通預金の金利が低いので、より効率のいい資金運用法と人生の経済設計を考えたい。

【アドバイス】介護、大病などの追加特典がついた生命保険を購入することを提案。メディケアの介護保険では数十日しかカバーされず、単独の介護保険は掛け捨てとなってしまう。しかし、介護付き生命保険は介護、大病に使わなければ、死亡した場合には遺族に無課税で相続できる。積立型の場合、10万ドルの保障で月額の支払いが699ドルと高額だが、85歳時には積立金が11万7000ドルと支払い以上になる見込みがある。相談時、銀行に一つ、証券会社に三つ、IRA個人年金を開設していたが、一つにまとめ、年金(Annuity)を購入。31万ドルを入金したため、65歳から生涯にわたり毎月1524ドルを受け取ることになった。さらに証券会社の口座を開設し、ニューヨーク州の債権を購入。年利5.75%の利子は無税の収入となる。さらにニューヨーク市のコンエディソン社が発行するボンド(格付けA以上)約11万ドル分を購入。年間5750ドルの利子は非課税で受け取ることができるようになった。

NJ会場はGeorge WashingtonBridgeからお車で15分。
参加ご希望の方へは追って住所をお知らせします。

・遺産相続の基礎セミナー

5月12日(金) 2pm~/6pm~ (各1時間)

5月13日(土) 3pm~ (1時間)

【対象】アメリカ永住者で資産2ミリオン以上の方

米国籍と日米国籍、居住者と非居住者の相続税の違いやグリーンカード保持者ができる相続計画、遺言状(Will)だけではどうして充分ではないのか?生前信託(Living Will)の基礎知識、生前信託の大切さなどをわかりやすく解説します。セミナーの後、ご希望の方には、遺産相続専門の弁護士との無料相談も行います。

・介護つき生命保険の基礎セミナー
6月10日(土) 2pm~/6pm~ (各1時間)

6月11日(日) 3pm~ (1時間)

【対象】アメリカ永住者で生命保険加入を検討されている方

アメリカ生命保険の種類とその特徴や仕組みなどの基礎、ご自身に合った生命保険の選び方、選ぶ時の注意点、介護が必要になった時、大病にかかった時、余命告知をされた時にも使える生命保険、高金利が保障され税金対策としても有効に使える積立型生命保険、年金や大学資金にもなる積立型生命保険など。

・企業のための年金と医療保険セミナー
6月23日(金) 2pm~ (約1時間)

【対象】ビジネスオーナー、法人代表者、福厚担当者

企業ができる年金と医療保険の種類と規定について基礎から解説します。自社に適したプランの選び方と選ぶ時の注意点など。会社にとって大きな節税になり、大切な従業員と経営者共にベネフィットとなるプランを紹介します。

●問い合わせ、申し込み●
TEL: 212-682-9250 Ext. 408
917-449-9493(携帯)
freeseminar00@gmail.com

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