2014/11/21発行 ジャピオン789号掲載記事

知れば納得!米国子育て&教育事情

学校との関わり方|③学校への不満を表す

 今回は、学校で疑問に思うことなどにどう対処するか、について考えてみましょう。


子供のけがの対処に不満

先日、ジム(体育)の時間に小2の息子が頭を打ち、お迎え時にこぶができていました。学校からは何の連絡もなかったので、非常に不満です。

学校で起こった事故などで、救急手当ての必要なものは対処がなされ、緊急の場合は親にも連絡が行くはずです。しかし、けがの程度によって「大丈夫だ」と判断されれば全く放っておかれ、連絡も来ないことが多いようです。

 プリスクールなどでは幼児が転んで足を打って大泣きすれば、氷で冷やしてくれたりしますが、小学校ともなると流血や骨折がない限り、本人も平気なことが多く、先生本人が知らない場合すらあります。

 しかしながら、息子さんの場合「頭を打ってこぶ(lump/bump)ができている」状況を体育の先生がまず担任に伝え、迎えに行った時に保護者に口頭で知らせるべきです。

 それが起きた時の状況をメールで聞き、“I would have appreciated it if I had been told about it at the pick-up.”(お迎えの時に知らせてくだされば良かったのですが)という文句を最後に付けましょう。英語では少しキツい言い方ですが、このほうがはっきり「不満だ」というメッセージが伝わります。


ESLの運営がいい加減

公立校に転入した小4の娘のESLには、しっかりとしたカリキュラムがありません。ESLクラスで日本人は娘一人で、残りはラテン系。先生も授業でスペイン語で話します。

公立小学校の生徒はその地域住民の子らが大半なので、もしラテン系の多い地域にお住まいでしたら、必然的に校内でもスペイン語が飛び交います。しかし、ESLは州法で「英語のみで指導」と決められていますので、この先生は明らかにそれを守らず、娘さんは二の次にされている印象です。

 公立校は基本的に地域の不動産税が運営費となっており、保護者らのファンドレイジング、寄付金などで予算もクオリティーも変わってきます。結果、予算が足りずESLがないがしろにされている学校もあります。

 「クラスは英語のみで指導して欲しい」という苦情を伝えるべきですが、もう少し質の良い公立学校を求めて、今一度お住まいの地域を再考する必要もあると思います。


他の保護者らと違和感

娘が私立のミドルスクールに入学しました。かなりのお金持ち家庭が多く、何かと寄付金を催促されます。ボランティアや保護者の集いに行っても周囲に溶け込めず、場違いな感じです。

裕福な子女が集まる学校は、当然ながら親もそれなりの所得層に属します。アメリカの「格差」は日本のそれと比にもなりません。娘さんにとって教育内容や先生の質は素晴らしいでしょうが、それ以前に将来、子供らをアイビーリーグに通わせるための社会的コネクションを築く、という目的も存在します。そうなると親同士の付き合いも必須要素となり、それにもお金がかかります。

 毎年のようにまとまった額の寄付金催促や、イブニングドレスを着るようなファンドレイジングのパーティがあったりします。このような構造を知らず有名私立に子供を通わせてしまい、親御さんが苦労しているという話も聞きます。

 しかし、この私立校に入ってしまった以上、娘さんが順調で金銭的にも問題がないのなら、親としてはできるだけ周りに適応する努力をするべきでしょう。全ての行事に参加する必要はないと思いますし、そのうち、失礼ながらご相談者とよく似た立場の方とお友達になれれば、少し気も和らぐことでしょう。

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高橋純子先生

現地校コンサルタントKOMET代表。
著書に『アメリカ駐在 これで安心子どもの教育ナビ』がある。

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