2014/10/24発行 ジャピオン785号掲載記事

知れば納得!米国子育て&教育事情

学習上の問題|④家庭教師とのトラブル

 アメリカと日本では、家庭教師の教え方や子供との接し方も違うことがあるようです。
 

時間中のおしゃべり

作文の宿題のために雇っている日本人のバイリンガル家庭教師は、レッスン中にトピックやその他に関するおしゃべりが多く、作文自体が終わりません。不満を伝えるべきですか?

家庭教師は子供と人間的関係を築く上で、ある程度の雑談はやむを得ないと考えていますが、親からすると「時間中におしゃべりなんて、料金の無駄」と感じてしまいがちですね。

 実際に家庭教師に聞いたところ、「子供の学校での話を聞いて理解を深めるのも仕事」「作文を書く前に、アイデアを出すための討論をしていたら、親に雑談だと思われて憤慨した」などの意見も聞かれました。

 双方の論点も理解できますが、あまりにも世間話など脱線が多いようであれば、居間でレッスンをやってもらうなどして、それとなく親の存在を示すのはいかがでしょう。きっと、子供も家庭教師も緊張感を持つはずです。

雑談で延長料金?

レッスンの終了後、日本人の講師にお茶を出して、子供の学校のことなどについて30分ほど雑談をしました。しかし、後でこの時間の分も料金を請求したいと言われ、驚いています。

これは、「なあなあ」になりがちな日本人同士によくあるケースです。親側は軽く「雑談」と考えますが、家庭教師側は「相談」=「仕事」と受け取っている可能性があります。

 もちろんこれは、家庭教師の人柄や考え方により違います。「今日はレッスンで〜をした。○○の部分はよく理解しているが、XXはまだ問題だ」といった簡単な報告は、親にするべきだと思われます。しかし、時間単位で給与を支払われている講師と、もし15分以上かかるような話をするのであれば、引き留める側はそれを考慮するべきでしょう。

 例えば多くの講師が、「○時までに次のレッスン場所に行かなければいけない」「○時の電車に乗らないといけない」などといったスケジュールがあることも忘れないでおきましょう。

ビジネスライクな対応

在米3年で現在7年生の娘のアメリカ人家庭教師は、レッスン自体はきちんと教えてくれますが、時間外はコンタクトを取らず、学校の面談同行も断られました。出したおやつにも手をつけず、あまりにもビジネスライクです。

異文化間で、子供と性格がぴったり合い、しかも親のニーズにも応えてくれる家庭教師を探すのは大変難しいことです。ここで親御さんが覚えておかなければならないのは、日本人だろうがアメリカ人だろうが、家庭教師はあくまでも「ビジネス」である、ということです。

 前述しましたが、彼らの時間や責任の範囲は、本来支払われている部分のみにあります。ですので、アメリカのように〝Timeismoney〟(時は金なり)という考え方が一般的な環境では、この責任範囲もはっきりしています。

 もちろん子供と接する教育分野では、アメリカ人でも自分の時間を割いて助けてくれる先生もいれば、日本人でビジネスライクな先生もいますので、結局はその人その人の性格や考え方にもよります。もし現在のアメリカ人の先生が能力や教え方に問題がなく、娘さんとも折り合いが悪くないのであれば、このままでも良いのではないでしょうか。

 また余談ですが、日本の場合、家庭教師にお茶やお菓子、中には夕食まで出すという習慣もあるようですが、アメリカではそのようなことに気を遣う必要は一切ありません。飲み物を出す場合でも、最初に聞いておくのが妥当でしょう。食べたくないのに食べ物を出されて断わるのに困ってしまった、という場合もありますので、気を付けてください。

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高橋純子先生

現地校コンサルタントKOMET代表。
著書に『アメリカ駐在 これで安心子どもの教育ナビ』がある。

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