2018/09/14発行 ジャピオン984号掲載記事

その2 海外子育ての心構え―子育ての目標設定

海外生活経験を子どもの財産とするためには「英語の習得」が不可欠です。外国で暮らしていたのに英語を全く話せないまま帰国!となると、海外経験は財産どころか子どものコンプレックスになってしまいます。

帰国後に受験が控えているという場合でも、英語の習得を考慮に入れた教育環境を与えることをお勧めします。海外で生活していれば現地語の習得は日本にいるよりもはるかに短期間で達成できます。海外生活を子どもが飛躍できるチャンス!と捉えて積極的に利用してください。

現地の言葉を習得し、現地の友だちと親交を深めることによって、子どもはグローバル時代を生き抜く上で欠かせない資質である、英語力と多様性を身につけることができます。ぜひご両親は、海外滞在中に英語を子どもに習得させるという目標を持ってください。

目標は一生使える
言語レベル

私は、駐在でアメリカに数年間滞在するご両親には「子どもに一生使える英語力を与えることを目標にしてください」とお話ししています。2〜3年という限られた期間でも、適切なサポートと環境があれば、高度な英語力を身につけることができるのです。

一生使える英語力とは、英検準1級以上、ハリーポッターが原書で読めるレベルです。これが達成できれば、日本では「英語の達人」として、大学受験から就職試験まで、あらゆる試験をトップレベルで突破していくことができます。

日本では英語ができることは「特技」です。多くの人が英語を身につけるために10年、20年と努力しています。その「特技」を駐在中のたった数年間で身につけられるのです。「一生使える英語力」を獲得できれば、子どもの将来の選択肢は大きく広がります。

小学生以上なら
日本語の心配は不要

駐在家庭のご両親は子どもの日本語力を過剰に心配する傾向があります。日本に帰ってから勉強についていけるのか、受験で出遅れないか、という不安です。結論から申し上げますと、小学生以上の子どもが海外で2〜3年生活したからといって日本語が大きく落ち込むことはありません。

もちろん家庭で日本語の読書活動をさせたり、漢字を覚えさせたり、日本の教科学習をサポートするという前提です。小学〜中学程度の内容であれば、日本語については両親が先生になって教えることができます。

駐在を終えて帰国した時は、塾や家庭教師などを利用して日本語のキャッチアップを集中的に行なってください。特に補習が必要な教科は国語と社会です。算数と理科については、海外でも同じ内容を習っていますので、大きく遅れることはありません。日本に帰って数ヶ月もすれば大抵の子どもは学校の勉強に追いつくことができます。

「会話力」より「読み書き」
をサポートする

英語の習得で大切なことが「読み書き」のサポートです。子どもが現地校(インターナショナルスクール)に通う場合、授業についていくためには英語の読み書きが必要です。多くのご両親は子どもの「会話力」の心配をしますが、本当にサポートが必要なのは「読み書き」です。

特に初歩の「読み書き」は待ったなしです。英語の読み書きを獲得できる期間が長くなればなるほど、子どもは自信を喪失していきます。授業が理解できずに「自分は勉強ができないのだ」と思い込んでしまうのです。この状態が続くと、自信とやる気が減退し、人間形成に悪影響を及ぼしてしまいます。

海外生活を価値ある経験にするためにも、両親は英語の「読み書き」を早急にサポートしてあげてください。英語で本が読め、文章が書けるようになって、子どもは初めて授業についていけるようになるのです。

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