2018/11/30発行 ジャピオン995号掲載記事

スペシャリストに聞く

⑤トラブル解決

今月のテーマ:起業に関する法律

今年から、セクシャルハラスメント防止強化のために数々の法案が施行されている。雇用主としては、正しい知識を得て、正確に理解し、的確に対応することを心掛けたい。

連邦政府の政権交代によって、起業に関連する法律の改正はありますか、または、すでにありましたか?

移民に関する法律は連邦政府の管轄となりますが、会社法は州が管轄するものなので、中央政権の交代によって大きく変わることはありません。また、昨今で起業に関連する、法人登記に関する法律は変わってはいません。

 

ニューヨーク市は今年5月に、職場でのセクシャルハラスメント(セクハラ)防止に向けた法案を可決しました。現時点で雇用者が実行する義務のあることを教えてください。

法律の施行は順次なされていく予定です。

今年の9月6日からはニューヨーク市は、市の人権委員会(New York City Commission on Human Rights)が作成した、「反セクハラの権利と責任」に関する英語とスペイン語のポスターを、職場の公共の場所に貼ることを義務付けています。

加えて新雇用者に対しては、ポスターと同様の内容の書類を採用時に従業員に手渡すことも義務付けています。

またニューヨーク州では今年10月9日から、事業主に対して、全従業員に向けてセクハラ防止のトレーニングを年1回行うことを定めています。

トレーニングの内容は、ニューヨーク州労働局、または州人権保護局が作成したトレーニングプランを使用するか、それに準じる、あるいはそれを超える基準を持つ、独自に作成したトレーニングプランを作成することもできます。

またニューヨーク市が2019年4月1日から施行する法案では、インターンを含む従業員15人以上を雇用する雇用主に対し、従業員全員にセクハラ防止に向けたインタラクティブなトレーニングを毎年実施することを義務付けるものもあります。

さらに、ニューヨーク州においては、これまで従業員によるセクハラについて雇用主は責任を負っていましたが、4月12日以降、責任の範囲が拡大され、契約に基づきサービスを提供する者(請負業者やその下請け業者、販売業者、コンサルタントなど)によるセクハラについても責任を負うことになりました。

このように差別やセクハラ防止強化に関連した法案が施行されることで、雇用主は、より理解と高い意識を持って、会社を運営していく必要があります。

 

上手な弁護士への依頼の仕方は?

今はインターネットでかなりの情報を入手できます。ある程度自分で下調べをしたり、契約書のサンプルを元に契約書を作成して、それを弁護士にレビューしてもらうようにすれば、一から依頼するよりコストを抑えることができます。左記に挙げたウェブサイトが参考になりますので、見てみてください。
■起業に関する一般的な情報=www.dos.ny.gov/corps
■個人事業主に関する情報=www.irs.gov/Individuals/Self-Employed
■パートナーシップ=www.irs.gov/Businesses/Small-Businesses-&-Self-Employed/Partnerships
■S法人=www.irs.gov/Businesses/Small-Businesses-&-Self-Employed/S-Corporations
■スモールビジネス=www.esd.ny.gov/smallbusiness.html

〈おことわり〉
当弁護士事務所は、記事内容に関して一切の責任を負いかねます。詳細は各専門家にご相談ください。

 

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塩原源基(げんき)弁護士

証券会社勤務を経て、New York Law Schoolに通い、弁護士資格を取得。2013年11月よりRBL Partners法律事務所にて勤務。会社設立、契約書の作成・レビューを含む一般企業法など、会社にまつわるさまざまな法的事項、商業用不動産、雇用・労務を担当。

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