2018/05/25発行 ジャピオン968号掲載記事

スペシャリストに聞く

④有利な金利で借りる

今月のテーマ:ローン

文化、習慣、法律も違う海外で暮らす上で頼りになるのはスペシャリスト。日常生活を送る上で必要となる、また気になるテーマについて、さまざまなジャンルのスペシャリストたちに話を聞く。


有利な金利で住宅ローン(モーゲージ)を組むためには、どのような条件を満たす必要があるだろうか。また、物件購入の際の頭金など、まとまった資金を日本から米国の銀行口座に移す際の注意点についても聞く。

米国に居住する日本人がモーゲージの手続きをする際の手順について、教えてください。

米国居住者(米国市民権保持者、永住権保持者、および就労ビザ保持者で、一定期間以上米国内に滞在している人)の場合、ローンを組むためには次のような条件を満たすことが必要です。

①米国内で収入を得ている。
②2年以上の就労履歴がある。ただし、MBAを取得して就職した場合など、例外もある。
③2年以上のクレジットヒストリーがあることが望ましい。
(※②③については金融機関に相談のこと)

ただし、クレジットスコアや銀行によっては、クロージング後の銀行口座の残高に応じて金利が変わる場合もあります。



「では、日本居住者の場合のモーゲージの手続きは?

日本に住み、日本で収入を得ている日本人の場合、米国でローンを組むことのできる金融機関は限られています。一方、米国市民で米国で税金を申告している人は、日本で収入を得ていても米国でローンを組める場合があります。

クレジットヒストリーも必要ですが、日本にはクレジットヒストリーがないので、日本に長期間住んでいてクレジットヒストリーがない場合は、マニュアルで作成する必要があります。



マニュアルによるクレジットヒストリー作成はどのように行いますか?

米国のクレジット調査会社に連絡し、米国のクレジット調査会社の人と本人が日本のクレジット会社の人と電話で話しながら、クレジットヒストリーの内容やこれまでの滞納履歴などを確認していき、その場でクレジットヒストリーを作成します。



米国居住の日本人がモーゲージを組む際に注意すべきことは?

ローンを組む2カ月以上前に米国の銀行に必要なお金(頭金、クロージングコスト、リザーブ金など)を移しておくことをお勧めします。

ぎりぎりになってお金を移そうとすると、さまざまな書類を追加で提出しなければならなくなるため、それに時間を取られてしまうからです。



モーゲージを組めないのはどのような場合ですか。

収入がなかったり、あっても十分ではなかったり、クレジットスコア(FICO)が低かったり、犯罪歴があるといった場合は、ローンが組めない可能性があります。

また、ローンを組むためにはクレジットヒストリーが必要で、そのためにはクレジットカードを複数持って使うことが重要です。一般的に日本人はクレジットカードの所有枚数が少なく、1枚しか持っていない人も少なくないようですが、クレジットカードのスコアを上げるためには、クレジットカードを複数(3枚以上持つことが望ましい)持って使うことが大切です。

借入金やローンのタイプなどにもよりますが、クレジットカードのスコアが上がれば、より有利な金利でローンを組むことができます。クレジットスコアは最高が850です。レートが740〜780以上であれば、よりよい金利を獲得できるでしょう。

金利が変わると月々の支払い金額に影響が出ます。

次のサイトで1年に1度、無料でクレジットスコアを確認できますので、自分のスコアを確認してみてはいかがでしょうか。
www.annualcredithistory.com

〈おことわり〉当行は記事内容に関して一切の責任を負いかねます。詳細は各専門家にご相談ください。

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牛島(渡部)有貴子さん

シティゴールド・プライベート・クライエント・リレーションシップ・マネジャー。富山県出身。1999年来米。ローワン大学を卒業後、シティバンクに就職。サービス・セールスを経て現職に就任。資金運用や個人住宅ローンなども担当している。

Citibank, N.A.

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