2018/04/27発行 ジャピオン964号掲載記事

スペシャリストに聞く

④注目されるエリア

今月のテーマ:不動産購入

文化、習慣、法律も違う海外で暮らす上で頼りになるのはスペシャリスト。日常生活を送る上で必要となる、また気になるテーマについて、さまざまなジャンルのスペシャリストたちに話を聞く。


再開発が進んでいるニューヨークの注目エリアとその特徴は?また、コンドミニアムやコープを購入する場合とは異なる、一軒家を購入する際のポイント、新築物件を購入する際の注意点についても聞いた。



ニューヨークで近年注目されているエリアはどこですか?

 マンハッタンではハドソンリバー沿いのハドソンヤード(左写真は完成予想図)や、ローワーイーストサイドで再開発が進んでおり、注目されています。

 ハドソンヤードと周辺エリアでは、200~400世帯用の新築住居用ビルがここ数年で10棟以上増えていきます。中には844戸の大型高級賃貸ビルもあります。「15Hudson Yards」という代表的なコンドミニアムですと、眺望によりますが、物件価格は2ベッドで400〜800万ドルになります。

 ブルックリンではバークレーセンターの周辺、クイーンズではロングアイランドシティで再開発が進み、新築ビルが建設されています。ロングアイランドシティは、昨年、全米で最も急成長したエリア(fastest growncity)に選ばれました。



これらのエリアの特徴は何でしょうか?

 前回ご説明したように、421Aタックスアベイトメント(ニューヨーク市が行っている不動産税の優遇政策)の対象となっているビルが多いのが特徴です。

 この措置が有効なうちに購入すると、ビルの建築後10〜25年間(物件により異なる)の減税措置を受けられるという大きなメリットがあります。



一軒家を購入したい場合は?

 マンハッタン近郊にはマルチファミリー用のタウンハウスはありますが、市場に出ているシングルファミリー用の一軒家の物件は比較的少ないです。一軒家を購入する場合、ニューヨーク近郊ではウェストチェスター、またはクイーンズになります。

 ウェストチェスターの弊社の支店で、同エリアの物件をご紹介しています。



集合住宅と一軒家を購入する際の大きな違いは?

 集合住宅の場合は、アパートのメンテナンスはビルの管理人が行いますが、一軒家の場合はすべて家主が行わなければなりません。例えば、家やフェンスの修理、家の前や隣接する歩道の雪かき、庭木の手入れなどです。庭木の枝が隣家との境にあるフェンスを越えてしまったような場合、そのままにしておくとトラブルに発展する可能性があります。



一軒家の物件を選ぶ際に注意すべきことは何ですか?

 一軒家では、前のオーナーが違法な改築をしているようなケースもあるので十分な注意が必要です。素人ではその物件にどんな問題があるか見極めるのが難しいので、購入を決める前に専門家に問題がないかどうか見てもらうことが必要です。また、その物件に抵当権がついていないかどうか、土地の境界線が正しく記されているか、などといったことについては、タイトルカンパニー(登記調査会社)に調べてもらいます。一般的に、物件の見極めは、集合住宅より一軒家の方が難しいと言えるでしょう。



新築物件を購入する際の注意点は?

 日本とは異なり、アメリカでは新築のクロージングの予定は遅れるものだという認識を持つことが大切です。工事が遅れることが多く、クロージングが半年〜1年遅れることもあります。新築を購入する場合は、現在住んでいるアパートの契約更新や引越しなどの計画は、余裕を持って立てることが非常に重要です。



物件購入の時期はいつがいいですか?

 住居用不動産物件は冬が買いどきです。ホリデーシーズンに入るサンクスギビング以降は市場の動きが鈍くなるので、他の時期よりも安く購入できる可能性があります。

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フィッセル知賀子さん

住友不動産販売NY法人部所属。日本で広告代理店に10年勤務の後、2011年からニューヨーク在住。ファッション雑誌「TWELV」副編集長を経て現職。自らのマイホーム購入経験を基に定期的に不動産セミナーを開催。2歳児の母。ロングアイランドシティー在住。

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