2014/11/14発行 ジャピオン788号掲載記事

スペシャリストに聞く

②法人登記

今月のテーマ:企業会計の基礎知識

文化、習慣、法律も違う海外で暮らす上で頼りになるのはスペシャリスト。日常生活を送る上で必要となる、また気になるテーマについて、さまざまなジャンルのスペシャリストたちに話を聞く。

今回は、法人登記の際の費用、手続きについて聞きました、業種によっては、必要に応じて各種ライセンスを取得する必要があります。

 

会社の登記はどこで行えばいいですか。

会社の登記は、実際に会社が所在している州で行います。


会社の登記に必要な費用は?

ニューヨーク州の場合は、次のようになります。
▷Cコーポレーション
 州のファイリング手数料160ドル、会計事務所手数料、コーポレートキット料金など

▷Sコーポレーション
 州ファイリング手数料160ドル、会計事務所手数料、コーポレートキット料金など

▷LLC
 ファイリング手数料500ドル、新聞広告を出すための費用1300〜1800ドル程度(州によって異なる。ニュージャージー州では広告費用はかからない)


会社を立ち上げるのに必要な準備や手続きの流れについて説明してください。

会社設立を行うと、次のような手続きが必要になります。

・法人設立認可登録
・EIN(Employment Identification Number)の取得
・銀行口座にビジネスアカウントを開設
・セールスタックスの手続き
・失業保険の手続き
・セールスタックスの申告
・所得税の申告


ビジネスを始めるために必要なライセンスについて教えてください。

業種によっては、ビジネスをスタートするに当たり、さまざまなライセンスを取得しなければなりません。主なライセンスは次のようなものです。

▷レストラン
・アルコール販売許可証(Liquor License)=ワイン、ビール、日本酒、焼酎などが含まれる「ソフトリカーライセンス」と、すべてのアルコール飲料が対象となる「ハードリカーライセンス」がある。州政府に申請を行う。新規申請の場合は、許可取得に半年から1年半かかる。
・入居許可証(Certificate of Occupancy)=建設担当課によって、入居予定建物の飲食店としての安全性が審査される。カウンティまたは市に申請する。
・フードライセンス=市または州に申請する。

▷ヘアサロン、ネイルサロンなど
・ショップライセンス=州に申請。


法的な手続き以外に、必要なことはありますか。

レストラン開業予定地を借りる場合は、損害賠償保険への加入が必要です。損害賠償保険には、火災、店舗内の事故、食中毒、従業員の労災など、さまざまな種類があり、訴訟への備えとしても加入の必要があります。

 また、ヘアサロンなどの場合は、1人でも従業員を雇用する場合は、労災保険(Workers Compensation)に加入する必要があります。これは従業員が仕事中の事故や病気、死亡などに備えて加入する保険で、全額雇用主の負担となります。米国の労災保険は、民間の保険会社が扱っており、保険料は保険会社によって異なります。

 〈おことわり〉
 当会計士事務所は記事内容に関して一切の責任を負いかねます。詳細は各専門の会計士にご相談ください。

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ジェームズ・ナム会計士

韓国の大学で会計と税を専攻し、卒業後8年間、韓国国内の会計事務所で業務を経験。その後、ニューヨーク市立大、ニューヨーク州立大で会計を専攻。卒業後、1987年から米国内会計事務所にて会計業務を経験し、2000年4月、現事務所を開業。

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