2017/07/21発行 ジャピオン925号掲載記事
③オフィスビルの防犯
今月のテーマ:防犯
文化、習慣、法律も違う海外で暮らす上で頼りになるのはスペシャリスト。日常生活を送る上で必要となる、また気になるテーマについて、さまざまなジャンルのスペシャリストたちに話を聞く。
近年のニューヨークでは複合ビルだけでなく、シェアオフィスに事務所を構える企業も増えてきている。今回はオフィスビルの防犯では、どんな点に注意したらよいのかを防犯の専門家に聞いた。
近年のオフィスビルを狙った空き巣被害の件数の増減は?
警備員を置けないようなビルでは、どのような防犯対策をしているのですか?
カードキーは従来の鍵に比べて防犯に効果的なのですか?
特に怨恨(えんこん)を残して会社を去った人がこの手法で顧客リストや製品開発情報、投資情報、福利厚生情報、税金情報などを盗み悪用するケースがマニュアルキーの時代には数多くありました。
カードキーならば、万一退職者が鍵を返却しなくとも、管理システムでそのカードキーではドアが開かないようにすることができます。また、それと知らずに未返却のカードキーで元の職場に入ろうと試みようものなら、管理システムが警告を発し、逆にすぐ身元がばれてしまいます。
ビルの入り口はカードで守る。では複合オフィスの場合、各事務所のドアは別途防犯装置をつけるべきでしょうか?
一方、各事務所のドアは各企業が個々の責任で財産を守る「第二次防衛線」です。二つの防衛線が同時に機能しないと完璧なオフィスのプロテクションはできません。
二重の防衛線をかいくぐって侵入する犯罪者もいるのですか?
同じビルでもアパートで防犯で気をつけることは?
侵入を防ぐには、非常階段のある窓をしっかり閉じておくことが重要ですが、厳重に施錠するのも万一の火災を考えると避難する際に障害になるので、悩ましいですね。
〈おことわり〉
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橋本晃宏さん
Safeco Risk Control, Inc.代表。1995年からセキュリティー関連のビジネスを始め、2004年に同社設立。セキュリティーシステム・スペシャリスト、リスクアナリストとして個人・企業向けに防犯管理サービスを提供している。元カリフォルニア州立短大講師。
Safeco Risk Control, Inc.