2017/05/12発行 ジャピオン915号掲載記事

スペシャリストに聞く

②モーゲージの種類

今月のテーマ:ローン

文化、習慣、法律も違う海外で暮らす上で頼りになるのはスペシャリスト。日常生活を送る上で必要となる、また気になるテーマについて、さまざまなジャンルのスペシャリストたちに話を聞く。


不動産購入の際に利用する、家を担保とした住宅ローンを「モーゲージ」と言う。「固定型」と「アーム型」の2種類あるモーゲージ、それぞれの特徴と選ぶときのポイントについて聞く。



モーゲージの種類を教えてください。

モーゲージには大きく分けて、「固定型」と「アーム型(ARMはAdjusted, Rate, Mortgageの頭文字)」と呼ばれる変動型の2種類あります。



それぞれの特徴を教えてください。

 「固定型」には、10年、15年、20年、30年などの種類があり、固定された期間内に固定された金利で返済していきます。毎月の返済額が決まっているため、人生プランが立てやすいという利点があります。

 一方、「アーム型」はすべて30年ローンで、「10/1ARM」「5/1ARM」などと表記されます。例えば、「10/1ARM」は、最初の10年間は固定金利で、その後は1年ごとに金利が見直される、ということを表しています。「/」の前の数字が固定金利で返済する年数、「/」の後の数字はその年数ごとに金利を見直すという意味です。

 「アーム型」の利点は、固定型よりも安い金利で借りられるという点です。一定期間ののちに金利を見直すというリスクを取ることにより、安い金利で借りることができるのです。



「固定型」か「アーム型」か、選ぶ際のポイントを教えてください。

 その家に何年住むのかを考えることが、一つの大きな目安です。例えば、子供がいて、学齢に達する数年後に学校区を考えて引っ越す予定があったり、子供の大学入学後は小さい家に引っ越すことを考えているというような場合は、アーム型がいいでしょう。低い金利でモーゲージを組むことができ、しかも、固定の期間が終了したのち、高い金利で返済し続けるというリスクを回避することができるからです。

 一方、購入した家に30年以上住み続ける可能性が高い場合は、固定型を選んだ方がいいでしょう。金利が上昇しても、金利も毎月の返済額も変わらないので、安心して長期的な人生設計を立てることができます。



現在の金利と、将来的な金利の動向について教えてください。

 現在の金利ですが、30年の固定型で借り入れ金額が41万7000ドル以下の場合は4・125%、41万7000ドルを超える場合は3・75%です。アーム型では、「7/1 ARM」で借り入れ金額が41万7000ドル以下の場合は3・5%。これを超える金額を借り入れる場合は3・375%などとなっています。

 金利は変動します。1980年代には金利が16%だった時期もありました。2010年以降はしばらく低く推移していましたが、2016年以降上昇に転じ、多くの専門家が今年は2、3回金利が上昇するだろうと予想しています。物件購入を考えている場合は、早めにモーゲージを検討したほうがいいかもしれません。



「ホームエクイティー」について教えてください。

 日本人にはあまりなじみがないかもしれませんが、「ホームエクイティー」はセカンドモーゲージとも言われるもので、持ち家がある場合、その家の資産価値(エクイティー)の最高80%まで銀行からお金を借りることができます。例えば、現在持っている家を担保にして、住宅ローンでその家の価値の50%までお金を借りているとします。この場合、残りの30%に対してホームエクイティーラインを持つことができます。

 ホームエクイティーラインの金利は変動しますが、現在の金利3・24%ほど(銀行により異なる)なので、持ち家のある方にとってはお金を借りるいい機会といえるでしょう。

〈おことわり〉
 当行は、記事内容に関して一切の責任を負いかねます。詳細は各専門家にご相談ください。


SPECIALIST

牛島有貴子さん

シティゴールド・プライベート・クライエント・リレーションシップ・マネジャー。富山県出身。1999年来米。ローワン大学を卒業後、シティバンクに就職。サービス・セールスを経て現職に就任。資金運用や個人住宅ローンなども担当している。

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