2017/04/21発行 ジャピオン912号掲載記事

スペシャリストに聞く

③物件購入のポイント

今月のテーマ:不動産購入

文化、習慣、法律も違う海外で暮らす上で頼りになるのはスペシャリスト。日常生活を送る上で必要となる、また気になるテーマについて、さまざまなジャンルのスペシャリストたちに話を聞く。


家族構成やニーズの変化や、物件を所有したいと思ったときが物件購入のベストタイミング。予算は、用意できる現金と銀行から借り入れられる金額によって決まると考えよう。



物件を見る際のチェックポイントは?

 まずロケーションをよく確認しましょう。物件の内装などよりも重要なのが立地条件や周囲の環境です。物件の内装は後から変えることができますが、物件周囲の環境、日当たり、騒音といった要素は変えることができません。例えば物件があるビルの隣に空き地がある場合は、今後そこにビルが建ったら部屋からの眺めや日当たりにどんな影響があるか、といったことも踏まえてロケーションを十分に検討することが大切です。



どんな人が住んでいるか知るにはどうかたらいいですか?

 エージェントはそのビルにどんな人が住んでいるか、という質問にはお答えすることはできません。知りたい場合は、自分でビルの入り口に立って、しばらく人の出入りを見てみるといいかもしれません。



どのようなタイミングで物件購入を考える人が多いですか。

 子供が生まれたり、子供が大学に入学して部屋が空くなど、家族構成や家族のニーズが変わるタイミングで購入するケースが多いです。


予算はどのように決めたらいいですか。

 予算はどのくらい現金を用意でき、いくら銀行で借りられるかによって決まります。何年間かかけてお金を貯めてから買うという人も多いですが、実際には、お金が貯まったときには、欲しい物件の価格がさらに上がってしまっていて買えない、ということがニューヨークでは起こりえます。

 ただし、自営業者の場合は、物件購入の2年くらい前から準備をしておくことをおすすめします。銀行でローンを組む場合、課税対象額によって借りられる金額が変わってくるためです。支出を減らして課税対象額を増やすなどの努力をしておくと、銀行からより多くのお金を借りることができます。


物件探しをする前にまずすべきことは、どのようなことですか。

 前回もお話しましたが、購入したい物件が見つかってから準備を開始するのでは遅過ぎます。「購入する」と決めたら、まず不動産エージェントを見つけること、そしてまた現金一括で買うのでない場合は、手持ちの現金とモーゲージ(住宅ローン)として借りるお金を含め、いくら資金を用意できるか知ることです。銀行からモーゲージのプレアプルーバル・レターを取得し、いくら借りられるのかを事前に把握してください。これらの準備が整っていないと、気に入った物件が見つかっても、オファーを出す準備をしている間に、物件が他の買い手に渡ってしまうことがあります。


エージェントや弁護士を選ぶ際に注意すべきことは?

 エージェントは経験が豊富で、そのエリアを熟知していることが重要です。また、メールや電話に迅速に対応してくれるかどうかも大きなポイントとなるでしょう。

 また、ニューヨーク市内の物件を購入する場合は、ニューヨーク市内の不動産売買の仕事を専門としている弁護士に依頼することをおすすめします。


では、物件を売る場合に買い手を選ぶポイントについて教えてください。

 いくら現金があり、収入がどのくらいか、負債の有無など、どの程度経済的に安定しているかということが買い手を選ぶ際の決め手になります。

〈おことわり〉
 当社は記事内容に関して一切の責任を負いかねます。詳細は各専門家にご相談ください。


specialist

池上奈津子さん

ニューヨーク州公認不動産ブローカー。ウィスコンシン大学卒業、ロヨラ大学シカゴ校でMBA取得。銀行、金融機関勤務を経て、2008年より不動産エージェントとしてマンハッタン、ブルックリン、クイーンズの物件を扱う。

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