2016/10/14発行 ジャピオン886号掲載記事

スペシャリストに聞く

②当選後のプロセス

今月のテーマ:永住権

文化、習慣、法律も違う海外で暮らす上で頼りになるのはスペシャリスト。日常生活を送る上で必要となる、また気になるテーマについて、さまざまなジャンルのスペシャリストたちに話を聞く。

「永住権抽選プログラム」で当選した場合は永住権の申請期限までに手続きを終了しなければならない。当選が確認できたら、速やかに申請手続きに入れるように準備をしておくことが大切だ。


DVー2018の抽選発表は、いつ、どのようにして行われますか。

 当選発表は2017年5月2日正午以降に、国防省のウェブサイト(www.dvlottery.state.gov)上で行われます。自分の受付番号を入力すると当選したかどうかを確認することができます。ただし、当選しても永住権の取得が保障されたわけではありません。

 当選者が発表されると、毎月「ビザブルテン」に受付番号が若い順に発表されます。その番号よりも若い受付番号の人だけが永住権申請手続きを開始する資格を得ます。当選していても、「ビザブルテン」に自分の受付番号が出ないうちは手続きを始める資格がないため、毎月「ビザブルテン」を確認する必要があります。

 DV−2018による永住権申請の手続きは2018年9月30日までに終了しなければなりません。受付番号が大きく、発表が遅い場合は、時間的余裕があまりないので、番号が発表されたらすぐに手続きを開始できるように準備しておくことが大切です。


「永住権抽選プログラム」の申請を早く行えば、有利な受付番号を取得できますか?

 受付番号は永住権抽選プログラムの申請手続きを行った順ではなく、ランダムに発行されるので、早く手続きをした方が有利になるということはありません。


「大使館申請」、「ステータス変更」とは?

 永住権申請が可能になった場合、「大使館申請(ConsularProcessing)」と「ステータス変更(adjustment of status)」の二つの申請方法があります。通常、米国滞在者はステータス変更(面接は米国内で実施)を、日本滞在者は 「大使館申請」(面接は日本国内の大使館で実施)を選びますが、米国滞在者が「大使館申請」を選ぶことも可能です。ただし、いずれの方法を選ぶにせよ、米国滞在者の場合は合法的なビザステータスを保持していなければなりません。


永住権申請に必要な書類は?

 永住権申請の手続きも必要書類も、結婚や仕事を通じて申請する場合と同じです。

▽永住権申請書
▽出生証明書(日本人の場合は戸籍謄本か戸籍抄本)
▽高校卒業証明書、または、 2年以上の職業研修や実務経験などがあることを証明する書類
▽結婚している場合は婚姻証明書(日本人の場合は戸籍謄本か戸籍抄本)


永住権申請手続きのために弁護士を雇う必要がありますか?

 申請手続きは自分で行うことができます。その際は、インターネットでよく見掛ける永住権申請サービスを装った詐欺に十分注意してください。

 永住権抽選プログラムで当選した場合は、一定期間内に手続きを終えなければならないため、書類に不備があって手続きがスムーズに進まないと、時間切れで永住権を取得できなくなる可能性があります。スムーズに申請を進めるには、信頼できる弁護士に依頼するのも一つの方法です。



日本語の書類は英訳しなければなりませんか。

 書類はすべて英訳して提出しなければなりません。自分で英訳しても、人に頼んだり翻訳サービスに頼んだりしてもいいのですが、英訳した内容が正しいという証明を添付する必要があります。領事館で英訳(有料)してもらうこともできます。

 これらの書類は必ずコピーして、英訳した書類は移民帰化局に送付し、オリジナルは手元に保管して、面接のときに持参します。

〈おことわり〉
 当弁護士事務所は、記事内容に関して一切の責任を負いかねます。詳細は各専門家にご相談ください。


スクリーンショット 2016-10-06 20.44.57

リチャード・A・ニューマン弁護士

ニューヨーク州公認弁護士。30年以上の弁護士経験を持ち、1990年の事務所開設以来、米国移民および市民権法などの法律手続きに携わる。特に労働ビザ、領事事務、永住権、PERM、laborcertifi- cations、労働許可証の取得などの経験が豊富。

The Law Office of Richard Newman

TEL
(212) 986-0947
MAIL
rnewman@richardnewmanla w.com
MAP
500 5th Ave., Suite 3020 (at 42nd St.)

バックナンバー

NYジャピオン 1分動画