2016/07/22発行 ジャピオン874号掲載記事

スペシャリストに聞く

④モーゲージ

今月のテーマ:銀行の基礎知識

文化、習慣、法律も違う海外で暮らす上で頼りになるのはスペシャリスト。日常生活を送る上で必要となる、また気になるテーマについて、さまざまなジャンルのスペシャリストたちに話を聞く。

モーゲージ(購入物件を担保にした住宅ローン)には「固定型」と「アーム型」の2種類ある。それぞれの特徴をよく理解して、賢くモーゲージを選びたい。そこで、モーゲージを選ぶ際の基準について聞いた。


モーゲージの種類と特徴について教えてください。

 モーゲージは金利が固定か変動かによって、「固定型」と「アーム(ARMはAdjusted,Rate, Mortgageの頭文字)型」と呼ばれる変動型の2種類に分けられます。

 「固定型」には10年、15年、20年、30年など固定された期間で、固定された金利で返済をしていきます。つまり毎月の返済額が決まっているため、資金計画が立てやすいという利点があります。

 一方、「アーム型」は全て30年ローンで、「10/1 ARM」などと表記されます。「10/1 ARM」ならば、最初の10年間は固定金利で、その後は1年ごとに金利が見直されることを表しています。つまり「/」の前の数字が固定金利で返済する年数、「/」の後の数字はその年ごとに金利を見直すという意味です。「アーム型」は一定期間の後に金利を見直すというリスクを取ることで、最初に安い金利で借りられるのが利点です。


モーゲージはどのような基準で種類を選べばいいですか?

 その家に何年住むのかが大きな目安となります。購入した家に30年以上住み続ける可能性が高い場合は固定型がいいでしょう。金利が固定されているので毎月の返済額が変わらず、安心して資金計画を立てることができます。

 反対に、例えば、子供がいて、数年後には学校区が変わって引っ越す予定がある、あるいは子供の大学入学後は夫婦で小さい家に引っ越す計画があるというような場合はアーム型がいいでしょう。低い金利でモーゲージを組むことができ、固定の期間終了後に高い金利で返済し続けるリスクを回避できます。


現在と、将来的な金利の動向は?

 現在の金利は、例を挙げると、30年の「固定型」で借り入れ金額が41万7000ドル以下の場合は3・25〜3・375%、借り入れ金額が41万7000ドルを超える場合は3・375%。アーム型では、「10/1 ARM」で借り入れ金額が41万7000ドル以下の場合は3・125%、これを超える金額の場合は3〜3・125%などとなっています。

 2010年以降、金利は低く推移していますが、将来的には金利は上がっていくとみられています。 


申し込みの条件と必要な書類は?

 米国居住者の場合は、米国内で収入を得ていること、2年以上の就労履歴と2年以上のクレジットヒストリーがあることが必要条件です。

 ただし、駐在員で、日本でも同じ会社、または同じ業界で働いていた場合は、この点を考慮し、米国内での就労履歴が短くてもローンを組むことができる金融機関もあるようです。

 モーゲージの条件を満たしたら、資産、借金、収入などの財務状況やビザのステータスなどから、いくらくらい銀行から借りられるかを書いた「プレ・アプルーブル・レター」を、銀行から発行してもらいます。


「ホームエクイティー」について教えてください。

 「ホームエクイティー」はセカンドモーゲージとも言われ、持ち家がある場合、その家の資産価値(エクイティー)の80%まで銀行からお金を借りることができます。例えば、現在持っている家を担保に、住宅ローンでその家の価値の50%までお金を借りているとします。この場合、残りの30%に対してホームエクイティーラインを持つことができます。ホームエクイティーラインの現在の金利は4・99%ほどなので、持ち家のある人にとってはお金を借りるいい機会といえるでしょう。

〈おことわり〉
 当行は記事内容に関して一切の責任を負いかねます。詳細は各専門家にご相談ください。


スクリーンショット 2016-06-30 12.21.08

牛島有貴子さん

シティゴールド・プライベート・クライエント・リレーションシップ・マネジャー。富山県出身。1999年来米。ローワン大学を卒業後、シティバンクに就職。サービス・セールスを経て現職に就任。資金運用や個人住宅ローンなども担当している。

Citibank, N.A.

TEL
212-541-8667
MAIL
yukiko.ushijima@citi.com
WEB
http://www.Citibank.com
MAP
666 Fifth Ave. (bet 5th & 6th Sts.)

バックナンバー

NYジャピオン 1分動画