2016/07/15発行 ジャピオン873号掲載記事

スペシャリストに聞く

③ローンの種類

今月のテーマ:銀行の基礎知識

文化、習慣、法律も違う海外で暮らす上で頼りになるのはスペシャリスト。日常生活を送る上で必要となる、また気になるテーマについて、さまざまなジャンルのスペシャリストたちに話を聞く。

家や車の購入、子供の学費、ビジネスの立ち上げ、病気治療などでまとまったお金が必要になった場合に利用するのが銀行のローン。一般的なローンの種類と借りるときの条件、モーゲージとローンの違いなどについて聞いた。


銀行で組むことのできるローンには、一般的にどのようなものがありますか?

 主なローンには、住宅を購入するための住宅ローン、ビジネス資金を調達するためのビジネスローン、比較的少額のお金を借りるパーソナルローン、大学の授業料などを借りる学資ローン、車を購入するためのオートローンなどがあります。


一般的なローンを組むための条件についてご説明ください。

 米国居住者(米国市民権保持者、永住権保持者、および就労ビザ保持者で一定期間以上米国内に滞在している人)の場合は、米国内で収入を得ていること、クレジットヒストリーがあることなどがローンを組む際の必要条件となります。クレジットヒストリーに関しては、利用年数やスコアなどの他、金融機関とのリレーションなど必要な条件はローンの種類によって異なります。


モーゲージと、住宅ローンの違いは?

 モーゲージとは家を担保として個人がお金を借り入れることです。日本では「住宅ローン」と言われることが多いようです。米国では、家を担保にせずにお金を借り入れる場合はモーゲージではなくローンとなります。担保がない場合は、銀行から大きな金額を借りることは難しくなります。 


パーソナルローンとはどのようなときに利用するローンですか?

 パーソナルローンとは個人の信用で借りられる比較的少額のローンです。当行の場合は5年以内の返済、5万ドルが限度額となります。担保は必要ありませんが、金利は比較的高くなります。

 借りたお金の使用目的は問われないため、個人で担保がなくてモーゲージを組めない場合やビジネスローンを組めない場合、医療費などで急にまとまったお金が必要になった場合などに利用することができます。


パーソナルローンを利用するための条件は?

 米国居住者で収入があること、クレジットヒストリーが良いこと、銀行と取引を始めて数カ月以上たっていること、銀行口座に一定の残高があること、といった条件を満たしていれば、パーソナルローンを借りられます。



ビジネスローンの融資上限額や金利はどのように決まりますか。

 融資上、限度額はケースによって大きく異なります。また、金利も銀行とのリレーションシップによって変わります。



ビジネスローンを借りるための条件は?

 ビジネスローンには、返済期間(通常5年~10年)が決まっている「タームローン」と、与信限度額まで借り入れを行う「ライン・オブ・クレジット」があります。

 ビジネスローンを利用する場合は、オーナーがアメリカ市民か永住権保持者のアメリカの法人(中小企業)で、過去2年間のタックスリターンが出せることが条件となります。ビジネスローンは担保がなくても借りることができますが、審査があるので、会社、またはオーナーのクレジットヒストリーが良くなければなりません。

 また、会社のクレジットヒストリーがあることが条件なので、会社設立のためにビジネスローンを利用することはできません。



「スタンバイ・レター・オブ・クレジット」とは何ですか?

 「スタンバイ・レター・オブ・クレジット」もビジネスローンの一つです。銀行の顧客が別の機関などから資金調達を行うときに銀行は信用状(レター・オブ・クレジット)を発行します。その顧客が債務不履行に陥った場合に、信用状の金額を上限として保証するというものです。

〈おことわり〉
 当行は、記事内容に関して一切の責任を負いかねます。詳細は各専門家にご相談ください。


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牛島有貴子さん

シティゴールド・プライベート・クライエント・リレーションシップ・マネジャー。富山県出身。1999年来米。ローワン大学を卒業後、シティバンクに就職。サービス・セールスを経て現職に就任。資金運用や個人住宅ローンなども担当している。

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