2016/02/19発行 ジャピオン852号掲載記事

スペシャリストに聞く

③J1ビザとは

今月のテーマ:H1B以外の就労ビザ

文化、習慣、法律も違う海外で暮らす上で頼りになるのはスペシャリスト。日常生活を送る上で必要となる、また気になるテーマについて、さまざまなジャンルのスペシャリストたちに話を聞く。

「文化交流ビザ」であるJ1ビザは20種類あり、そのうちの一つが研修を目的とした交流ビザ。研修後は母国に戻って習得した技術を生かすことが前提とされ、移民局ではなく、J1プログラム実施団体を通して申請を行う。


J1ビザとはどのようなビザですか。

 あまり知られていませんが、J1ビザはメードから大学教授の交流を対象としたものまで20種類あります。そのうちの一つが、研修生、トレーニー、インターンなどが米国内で研修を受けるために発給されるビザで、就労ビザではありません。母国では習得できない技術などを米国で身に付けるためのビザで、研修後は母国に戻ってその技術を生かすことが前提となっています。


「J1インターン」、「J1トレーニー」とは?

 「J1インターン」は米国以外の教育機関に在学し、現在、研修分野について学んでいること。もしくは、来米前の12カ月以内にその教育機関を卒業していることが条件となります。卒業後間もない人が対象となるため、該当する人は多くありません。

 「J1トレーニー」は、米国以外の教育機関で学位か資格を取得し、さらにその分野で1年以上の経験があるか、学位を持っていない場合はその分野での経験が5年以上あることが条件です。


J1ビザの研修カテゴリーの申請条件について教えてください。

 米国以外の大学を卒業し、研修を受ける分野での経験が米国以外で1年以上あり、受け入れ企業があることがJ1ビザの申請条件です。例えば、日本の大学を卒業し、日本のマーケティングの分野で1年以上の経験を持つ人が、米国の企業でマーケティングの研修を受ける場合などにJ1ビザを申請します。

 学歴がない場合でも、米国以外で、5年以上その分野で働いた経験があれば取得することが可能です。


J1ビザの研修カテゴリーの有効期限は?

 ほとんどのJ1ビザの有効期限は最長18カ月ですが、ホスピタリティ分野の研修の場合は最長12カ月です。レストラン業界での研修も同分野であると見なされる場合があり、その場合、有効期限は最長12カ月となります。


J1ビザの申請先は?

 通常、米国移民局にビザの申請を行いますが、J1ビザの場合は、政府から認定を受けているJ1プログラム実施団体を通して申請を行います。J1プログラム実施団体はたくさんあり、それぞれに独自のルールがあります。一定の業界の研修のみを扱っていたり、受け入れ企業の規模に関して条件があったり、研修生の年齢制限があるなど。このため、まずは自分の条件に合った受け入れ団体を探さなければなりません。

 J1ビザ取得の難しい点は、法律上のJ1ビザの申請条件を満たし、さらに、自分の研修目的に合ったJ1プログラム実施団体を探して、その団体の条件を満たす必要があることです。


Jビザで研修を受けた後、H1Bビザを申請するのは可能ですか。

 J1ビザは前述したように、母国では習得できない技術の習得を目的に、一時的に米国に滞在するためのビザです。J1ビザからH1Bビザに移行しようとする人は多いのですが、 研修後は母国に戻ることを前提としてJ1ビザを申請しているという理由で却下される人もいます。現実には、J1ビザからH1Bビザへの移行は難しくなってきています。


J1ビザの申請費用は?

 J1ビザの申請費用は160ドルです。その他の費用はJ1プログラム実施団体によって異なります。

〈おことわり〉
 当弁護士事務所は記事内容に関して一切の責任を負いかねます。詳細は各専門の弁護士にご相談ください。


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ボアズ麗奈弁護士

東京都出身。ニューヨーク州弁護士。ニューヨーク大学経済学部、フォーダム・ロースクール卒業。2010年RBL Partners PLLCを設立。移民法をはじめ、会社設立、雇用法など、様々な法的サポートを提供している。

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