米国の医療

米国の健康保険

国民皆保険制度を採らない米国では、各自で民間健康保険会社に加入する必要がある。企業に勤務している場合は、雇用主が契約する団体健康保険を利用するのが一般的。そうでない場合には、自分で健康保険に加入することになる。また米国の包括的医療保険改革法の実施により、2014年から一部例外を除き、タックスリターン(確定申告)を行う全ての人に医療保険加入を義務化した。


主治医

一般的に、体に不調がある場合はまず主治医 (PCP, Primary Care Physician) に診てもらい、必要があれば主治医から専門医を紹介してもらう。保険プランの種類によっては、プラン加入時に保険会社と提携する主治医をあらかじめ選ぶことが求められる。受診の際には事前の予約が必要。


処方薬の購入

医療分業が徹底している米国では、医師は処方箋を書くのみで薬を販売することは禁止されている。医師からもらった処方箋を薬局 (Pharmacy) の窓口で提示すれば、処方薬を購入することができる。購入の際に保険証を見せれば、その場で保険が適用される薬か否かを調べてもらえる。


健康診断

米国の保険プランは健康診断を給付対象にしているが、対象となる検査項目は限定されているので注意を要する。予定している健康診断の各項目が自身の保険プランの適用対象であることを確認する必要がある。


オバマケア

 2014年1月から一部例外を除き、確定申告を行う全ての人に医療保険加入を義務化した制度、包括的医療保険改革法の通称。加入する保険は連邦政府が定めた水準を満たした「ミニマム・エッセンシャル・カベレッジ(МEC)」 でなくてはならず。МECには雇用主から提供されるグループ保険の他、メディケア・パートAやパートC(高齢者・障害者向け公的医療保険)、メディケイド(低所得者用の公的医療保険)、「クオリファイド・ヘルスプラン(QHP)」を含む個人契約保険などがある。医療保険未加入者には罰金が科せられる。


日本人の加入義務

 加入義務は市民、永住者に限らず、非移民ビザで滞在している人にも発生する。基準は米国内で所得を得て、確定申告を行っている人だが、IRS(米国内国歳入庁)が税務上非居住者と認めていれば、確定申告を行っていても加入義務は免除される。ビザステータスでは学生(F-1)、研修者(J-1)、職業訓練生(M)、国際文化交流者(Q)の場合、 所得がない限り、5年間は免除され、6年目からは非居住者かどうかの審査が行われる。ただしJ-1、Qビザで就労し、所得を得ている場合は2年間の免除で、3年目から同様の審査が行われる。就労者(H1B)、駐在員(L)、芸術家(O)は期間の免除はなく、税務上非居住者と認められれば免除となる。

 また、加入義務がある人も、日本で健康保険組合および共済保険に加入していれば罰金の対象にならない。その他の公的保険、海外旅行者保険では罰金は免除されず、QHPへの加入義務がある。いずれにしても日本の保険では米国での治療には適応されない、また海外旅行者保険は予防治療や定期健診、妊娠出産は保険対象外となるので、当地で使える保険に加入することが望ましい。


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