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加来宗徳弁護士

加来宗徳弁護士

ニューヨーク州弁護士。企業法務一般及びM&Aに関する法律が専門。慶應義塾大学卒業、同大学院法学修士号取得、ワシントン大学ロースクールでJD(ジュリス・ドクター)及びLL.M(マスター・オブ・ロー)を取得。2009年より「大橋&ホーン法律事務所」にて勤務。 

カード詐欺は、どのような状況で起きるのでしょうか。今回は、最近、実際に起きたカード詐欺のケースと、カード詐欺関連の法律について聞きました。

最近のカード詐欺の実例は?
国際空港の駐車場の従業員が、スキミングの機械を使って顧客の個人情報を盗み取ったケースがあります。カードを発行した金融機関の調査員が調べたところ、17件のカード詐欺が発覚。いずれも空港の駐車場の料金支払所で起きており、43歳の女性従業員が機械を使ってクレジットカードの情報を盗み、男友達に渡していたことが判明しました。このケースでは、金融機関が被害者に約3000ドルを賠償しています。
 別のケースでは、ブロンクス出身の20歳の女性が陪審員任務中に、ほかの陪審員のクレジットカードを盗んだ上、公判の昼休みに裁判所近くの店で、そのカードで靴など500ドル相当の買い物をしていました。この女性は陪審員から外され、窃盗、IDセフト、クレジットカード不正使用などの疑いで告発されました。

カード詐欺に適用される法律は?
カード詐欺関連の法律には、EFTAct(Electronic Funds Transfer Act)やFCBA(Fair Credit Billing Act)などがあります。
 連邦法であるEFTActは、デビットカード利用者やその他の電子資金決済利用者と金融機関の双方に対し、その権利と責任を定めた法律。利用者に対して、詐欺や不正使用の被害に遭ったら、なるべく早く金融機関に知らせ、更に書面などで、名前や口座情報、金額など詳細の報告を求めています。
 一方、金融機関に対しては、報告を受けてから基本的に45日以内に調査を実施して解決することなどを義務づけています。この法律では、カードを紛失したり盗まれたりした場合でも、不正な取引が実行される前に報告すれば、カード保持者の責任は問われません。また、不正な取引により損害が生じた時か、カードの紛失、あるいは盗難が発覚した時から2営業日以内に報告すれば被害者の損失は50ドル以内、それより遅れると最大で損失が500ドルになる可能性があります。また、そのような不正な取引が記載された明細書を受取って60日以内に被害を報告しなければ、最悪の場合、その60日より後に発生した損害については全て被害者が負担することとなり、銀行口座の預金を全額失う可能性もあります。
 同じく連邦法であるFCBAは、不当な請求から消費者を守ることを目的とした法律。請求額の間違いがあったり、商品が実際に販売されなかったり、間違った商品が販売された場合やカードの不正使用などがあった場合などに、被害者は債権者に対して所定の手続きに従って苦情を申し立てることができ、債権者は調査を行わなければなりません。また、この法律によれば、クレジットカードの不正使用の被害に遭ったことをカード会社に知らせれば、被害者が不正使用された金額を支払う義務がない場合もあります。支払わなければならない場合でも最高50ドルで、しかも多くのカード会社はこれを免除しています。
 
(おことわり)
当弁護士事務所は、記事内容に関して一切の責任を負いかねます。詳細は各専門弁護士にご相談ください。

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