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古屋―コルテス恵美子弁護士

古屋―コルテス恵美子弁護士

CCCS移民難民法専門弁護士。米国移民法弁護士協会会員。ウースター大学、 ICU大学院(国際人権法)、テンプル大学ロースクール卒業。家庭内暴力、幼児虐待、人身売買の被害者などのビザ申請や永住権、帰化申請、移民裁判所で国外退去手続きにある外国人の弁護など。

今月は犯罪被害者となった外国人を守る法律について、昨年申請要件が整った「Uビザ」を中心に伺います。

Uビザとは、どのようなビザですか。
Uビザは一定の犯罪の被害者に対して、一時的なリーガルステイタスと労働許可を与えることを目的としたビザで、最長4年間有効です。このビザは非移民ビザで、毎年の発給枠はおよそ1万件。Uビザを保持して3年経てば、永住権を申請することもできます。
 対象となる犯罪とは、強姦、拷問、人身売買、近親相姦、家庭内暴力、性的暴力、性的虐待、売春、性的搾取、誘拐、人質、拉致、監禁、恐喝、強奪、過失致死、殺人、奴隷取引、証人買収などです。これらの犯罪の被害者であることが立証され、更にいくつかの要件を満たした外国人に対して、Uビザが与えられます。
 2000年に立法化されたものの、ビザ発行のルールや申請書のフォームの作成などに時間がかかり、暫定的な措置がとられていましたが、08年に申請要件などの準備が整いました。

Uビザの制定には、どのような狙いがあるのでしょうか。
Uビザには、犯罪被害者を救済し、彼らに捜査協力を促すという狙いがあります。
 このビザの対象となる犯罪で最も多いのは家庭内暴力や性的暴力ですが、特に不法滞在者の場合、被害に遭っても強制国外退去になるのを恐れて、警察に通報しないことが考えられます。そうなると、犯罪者が野放しになり、結果的に公共の安全を脅かすことになりかねません。そこで、不法移民であっても犯罪被害を訴え、捜査に協力しやすくするのが狙いです。
 また、不法滞在を理由に犯罪被害者が強制退去処分になった場合、被害者が母国で十分なカウンセリングや法的な保護を受けられる保証はありません。また、加害者が刑期を終えてから、被害者に報復する可能性もあります。犯罪被害者をこのような危険な状況に追いやらず、保護することも、このビザの目的です。

このビザの対象となるのは、どのような人ですか。
次の条件に当てはまる人です。
●前述の犯罪、またはそれに似たような犯罪の被害者である。
●検察庁、警視庁、裁判所などから、犯罪被害者であり、捜査・訴追に協力したことを証明する所定の証明書「Uビザ・サーティフィケート」を発行されている。
●医師やカウンセラーなどから、かなり深刻な身体的、精神的なダメージを受けたことを証明するものを発行してもらったり、ほかに提出できる病院や警察の記録などがある。

(おことわり)当弁護士事務所は、記事内容に関して一切の責任を負いかねます。詳細は各専門弁護士にご相談ください。

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