

1993年に、AlbanyLaw School of Union Uni- versity法科大学院卒業。96年、現在の法律事務所を設立。クイーンズの韓国系コミュニティーで、傷害、損害交渉の第一人者として知られ、地域活動にも深く関わる。Korean American Youth Foundation常任理事、LaGardia Comm- unity College理事会員。
交通事故によって生じる「損害」の賠償請求には、自己責任を考慮した、複雑な計算が必要なようです。
自動車事故で、賠償請求の対象になるものは?
自動車事故の損失(Loss)、あるいは損害(Damage)には、「No Fault」でカバーしきれなかった医療費、被害車両などの損傷、勤務日数/収入の損失、精神的打撃などが含まれ、すべて、損害賠償の対象となり得ます。無条件で補償される「No Fault」とは異なり、事故責任が大きく賠償額を左右します。
賠償請求額の算出方法は?
被害者が高齢で、すでに退職しているのなら、「No Fault」の上限額を超えた分の医療費と、器物破損に対する賠償以外に、特に請求事項はないでしょう。一方、被害者が若い場合は、休職を余儀なくされた期間の経済的損失を賠償請求できます。なお、けがによる休職を理由に従業員を解雇することは、法律で禁じられています。
また、職のない学生が被害に遭った場合は、休学などで失われた単位と、その再取得のために費やされた学費などが、賠償請求の対象となり得ます。通常、収入の損失に対する賠償請求は、月2000ドル程度が妥当とされています。
交渉の結果、双方が合意した額が、保険の加入プランの上限を超える場合は、不足分を加害者が負担しなければなりません。場合によっては、資産売却の必要も生じます。
自転車に乗っている時の事故に関してはどうですか?
対自動車の事故なら、けがには自動車保険が適応されますが、損害賠償に関しては、事故責任によるでしょう。ニューヨーク州法では、「自転車使用者には、自動車運転手と同等の権利が認められると同時に、自動車運転手と同じ義務が課される」とあります。自転車専用道路以外では、自転車は原則として、一般の道路交通法に従うことになります。従って、自転車側に信号無視などの違反があった場合は、その分の責任を問われますし、歩道で自転車に乗ることは、原則として違法です。この他、同州法では自転車の使用に関して、1台あたりの許容人数の超過、二つ以上のイヤフォンの使用、不法改造、手放し操作などを禁じています。また、幼児の同乗や灯火の時間帯に関しても、細かな規定があります。
自転車同士や対人事故では、個人資産保険や傷害保険などが適用されるケースもあります。
(おことわり)
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