

ニューヨーク州、コネティカット州、ワシントンDC認定弁護士。聖心女子大学卒。Fine ArtとLibrary Information Scienceで修士号取得。Parsons School of Visual Artsで美術史を教える。CUNY法科大学院卒業後、上院議員オフィスに勤務。90年に独立。飲酒運転、離婚など身近なケースを多く扱う。
昨今、身近になりつつあるアダプション(養子縁組)。日本から養子を迎える際の流れについて伺いました。
米国在住の日本人が、日本から養子を受け入れる際の流れは?
日本国籍の日本人が、日本国籍の養子と米国で正式な親子として暮らすには、通常日本国内で養子縁組を完了させ、それが反映された戸籍に基づいて、子供のパスポートを取得、または記載事項の変更をします。その後、実子としてビザ手続きをして渡米し、米国の裁判所にてアダプションを申請します。
何らかの理由で、日本国内での養子縁組が完了する前に渡米する場合は、生みの親、養子、受け入れ親が必要書類を用意して、米国大使館で養子縁組の合意が成立している事実を公証してもらう必要があります。この書類は、渡米後の手続きの際に裁判所に提出するもので、養子のビザ申請にも必要となる重要な書類です。
渡米後の流れについて教えてください。
ニューヨーク州では、養子が16歳になる前に、受け入れ親の居住地を管轄する家庭裁判所(Family Court)、または検認裁判所(Surrogate Court)で手続きをする必要があります。
養子が受け入れ親の下で、米国市民権または永住権を申請できるのは、米国内で親と子が同じ住所で生活を開始した日(証明可能な日付)から2年後です。裁判所による受け入れ親に対する審査には、主に次に挙げる書類が必要です。
・日本での養子縁組に関する書類全般(同意書、戸籍、米国大使館による公証書類など)
・受け入れ親の納税証明、雇用/収入証明、住所証明
・婚姻に関する証明
・滞在ステータスの証明
・養子、受け入れ親の健康診断書(裁判所指定の医師によるもの)
・養子希望の理由を説明したもの
この他、受け入れ親の指紋検索による犯罪歴、幼児虐待歴チェック、裁判所職員による家庭訪問なども義務付けられています。
受け入れ親は、州が定める「婚姻によって結ばれた男女」である必要はありません。シングルや、ゲイカップルを含むドメスティック・パートナーでも養子を迎えることはできますが、アダプションが裁判所に認可されるには、受け入れ親は家族構成に関係なく、子供を養う経済的基準を満たさなければなりません。
通常、扶養能力があると認められるためには、リビングエリアと親の寝室の他に、子供一人につき、1個室(寝室)を備えた住居を提供しなければなりません。実子が一人いる上で、養子を一人希望するならば、親の寝室の他に少なくとも2部屋を確保する必要があるということです。
(おことわり)
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