

ニューヨーク州、ワシントンDC弁護士。移民法の専門家として30年以上の経験を持つ。米国移民法弁護士協会ニューヨーク支部前会長。著書に「U.S. Immigration Laws, Working, Living and Studying in America」がある。「New York Magazine」Best Lawyersに選ばれる。辛口の冷酒が大好物。
H―1b申請のハードルの一つは、雇用される職種が「少なくとも学士、又は同等の経歴を要求する」という証明です。
H―1bへの申請資格のある職種が、労働省のウエブサイトに業種別にリストアップされていますが、雇用先により職務内容(Job Description)は、異なるのではないでしょうか?
実際にあったケースではありませんが、十分にあり得ることとして、次の例を挙げてみます。
Aさんは米国の4年制大学をビジネス専攻で卒業し、就職活動の結果、H―1bをサポートする意志のある米国企業で、経営アナリストとして雇用契約を結ぶことになりました。Aさんはビジネス専攻ですが、勤務先はマーケティングファームなどではなく、フィッシュマーケットです。
この場合、H―1bが認可されるには、この会社との雇用契約におけるAさんの具体的な職務内容が、学位に関連したプロフェッショナルな知識の実践的、また論理的応用を要求するもので、このフィッシュマーケット経営において必要不可欠であるということが証明されなければなりません。そのためには、同じ地域の同業者の間で、経営アナリストを雇用している企業の割合や、フィッシュマーケットの経営において相場の読みの正確さがいかに重要であるか、従ってアナリストが必要であることなどを、公開されているデータなどをもとに、証明すると良いでしょう。
また、ある業界でかつては必要ないとされていた職種でも、時代や景気の変化により、需要が高まるケースもありますので、その職種の必要性を裏付ける、業界内の大まかな流れを説明するのも良いでしょう。
このように、職種の必要性の証明は、様々な角度から行われます。従って、移民局に対して提出する情報の内容によって、その審査結果は大きく影響されると言えます。
H―1bが移民局によって認可された後、ビザ取得のためのインタビューがありますが、何かアドバイスはありますか?
スポンサー企業の事業形態や資本金、関連業界の動向、クライアントの種類など、自分が働く業界全般に関して、詳しく説明できるようにしておきましょう。自分の職務内容については、スポンサー企業におけるそのポジションの存在理由、会社の基本理念、具体的な事業内容、社員数、日常的なコミュニケーションが予測される関連部署の仕事内容など、多岐に渡り把握する必要があります。申請上の職種が会社の財務に関わるものである場合、会社の利益や損失、財政状況なども理解しておきましょう。
(おことわり)
記事の内容は、特定のケースに関する法的アドバイスではありません。詳細に関しては各専門弁護士にご相談下さい。
![]() |
お問い合わせ:
Japanese Division, Director 髙橋美香 (ext. 303)まで |