

ニューヨーク州、ワシントンDC弁護士。移民法の専門家として30年以上の経験を持つ。米国移民法弁護士協会ニューヨーク支部前会長。著書に「U.S. Immigration Laws, Working, Living and Studying in America」がある。「New York Magazine」Best Lawyersに選ばれる。辛口の冷酒が大好物。
H―1bでの就労において、雇用内容の変更は、滞在ステータスを左右する重大なものです。
昇格や部署統合などにより、雇用内容が変わった場合、修正申請をしなければならないと聞きました。
法律では、修正申請は、雇用条件に「重要な変更」があった場合に必要とありますが、何をもって「重要な変更」とするのかは、厳密には定義されていません。例えば、社内で異動があった結果、勤務フロアだけが別の階に移り、最終的な業務内容には変わりがない場合は、特に修正申請は必要ないでしょう。一方、同じ部署内での異動でありながら、エントリーレベルのポジションから、部下を持つ管理職に昇格した場合などは、明らかに業務内容に変更が生じますので、修正申請の対象となります。
雇用内容の「重要な変更」には通常、次のようなものが含まれます。
(1)就労場所の変更
(2)職務内容の変更
(3)就労時間の変更
ただし、雇用内容に変更があっても、それが企業の吸収合併(M&A)など、法人組織の再編成によるものである場合は、修正申請の必要はありません。また、変更の内容によっては、通常、修正の必要がないとされているもの、あるいは、修正申請ではなく、新規申請の必要があるものなど、個々のケースにおいて、「変更」の種類や重要度、法律の解釈と対処法は全く異なりますので、必ず専門の弁護士にご相談下さい。
H―1b申請や関連手続きにおいて、日本人によく見られるミスや誤解などがあったら教えてください。
日本人クライアントには、雇用者側、被雇用者側ともに、審査の結果に関して断定的な答えを想定する傾向があるように見受けられます。移民法全般に言えることですが、中でもH―1bは特に、法律の解釈が頻繁に変わるカテゴリーです。
また、審査の結果を左右する要素も非常に多い上、実際の法律文には明記されておらず、「通常の解釈」やUSCISサービスセンターごとの解釈に頼る部分も大きいと言えます。
例を挙げますと、申請に使用するI―129フォームに記載された選択肢には、「認可された雇用内容に関する修正申請」、「申請内容の変更」などがありますが、どのケースがどれに当てはまるかは、ケースバイケースですし、質問への答え方によって、現行の滞在ステータスや将来の更新状況が影響されます。ですから、類似のケースでも自分で判断せずに、専門家に必ず確認することをおすすめします。
(おことわり)
記事の内容は、特定のケースに関する法的アドバイスではありません。詳細に関しては各専門弁護士にご相談下さい。
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お問い合わせ:
Japanese Division, Director 髙橋美香 (ext. 303)まで |