

ニューヨーク州、ワシントンDC弁護士。移民法の専門家として30年以上の経験を持つ。米国移民法弁護士協会ニューヨーク支部前会長。著書に「U.S. Immigration Laws, Working, Living and Studying in America」がある。「New York Magazine」Best Lawyersに選ばれる。辛口の冷酒が大好物。
学士号を有する専門職のためのH―1b。まずは、申請・発給に関する概要を見てみましょう。
H―1bの取得資格や概要と、最近の申請状況を教えてください。
H―1bビザは、「少なくとも4年制大学を卒業、学士号(Bachelor’s Degree)を必要とする専門職(Specialty Occupation)に就く外国人労働者」のための非移民ビザで、現在の年間発給数は6万5000件、このうちチリとシンガポールの国籍者に優先的に割り当てられる6800件を除いた、5万8200件が一般枠、米国で修士号以上の学位を取得した人に与えられている特別枠が上限2万件となっています。
2009年度(08年10月1日〜)のH―1bは、今年4月1日から申請受付が開始となります。申請受付開始は4月1日からですが、H―1bでの就労が許可されるのは今年の10月1日からです。
申請数が年間発給数を大幅に上回り、年間発給数の上限に達する時期が早まる傾向は、今後も続くでしょう。08年度(07年10月1日〜)の一般枠申請件数は昨年、受付開始から24時間以内で上限に達し、さらに、その後2日間で12万件以上もの申請がありました。最終的に6万5千件が一般枠用にランダムに選出され、選ばれなかった申請に関しては、書類一式が申請者に返送されました。
また、米国修士を有する申請者の特別枠は4月30日をもって上限に達しました。
毎年最終的に発給されるH―1bは10万件を超えますが、これは特定のカテゴリーに該当する非営利団体による雇用に関しては、申請数に対する上限枠が適用されていないためです。
H―1bビザの発給状況に関してはどうですか? 一定の傾向はあるのでしょうか?
07年度の連邦政府のデータによると、H―1bの発給数が最も多かった企業上位10社のうち、6社が本社をインドに持っていることから、IT関連の職種への発給が圧倒的に多いようです。
国土安全保障省の統計では、05年度に発給されたH―1bビザのうち、43%がアジア諸国の国籍保持者に、27%がヨーロッパ諸国の国籍保持者に、また、全体の発給数に対して、インド国籍保持者への発給数は25%と報告されています。
IT関連企業の中での発給数は、06年度、「マイクロソフト」が3117件で最多、次いで「IBM」の1130件、「オラクルコーポレーション」の1022件という結果も出ています。
(おことわり)
記事の内容は、特定のケースに関する法的アドバイスではありません。詳細に関しては各専門弁護士にご相談下さい。
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