

NY州認定弁護士。幼少時から20年以上に渡り神戸に住む。オーストラリア、マクエアリ大学法科大学院卒。日米両国の大学で法科の専任講師を勤めた経験もある。主に、家族法、移民法、傷害、軽犯罪を専門とし、法廷経験豊富。2002年、妻のスザンヌ・ウエイン弁護士と法律事務所を設立。
児童福祉法が厳しい米国。ニューヨーク州では、未成年の犯罪に対しての親の責任はどうなっているのでしょうか。
未成年が、万引きやドラッグ使用などの罪を犯した場合、親に刑事責任はありますか?
万引きやドラッグ犯罪の場合、親(保護者)が、それを子供に強要したという事実がない限り、親が直接罪に問われることはありません。
未成年の万引きは通常、15歳以下は家庭裁判所、16歳以上は刑事法廷で取扱われます。ドラッグ関連の犯罪も同様に親の責任は問われませんが、15歳以下の未成年でも、起訴後の手続きは16歳以上と同じく、刑事法廷で取扱われます。
未成年の過失による交通事故に関してもよく相談を受けますが、これも親に刑事責任はありません。事故の規模によっては、運転者の一時免許停止や、保護者が加入する自動車保険の月々の支払額の値上がりなどがあるでしょう。ただし、被害者側が民事で訴えを起こす場合は、運転していた未成年ではなく、車の登録者に対しての訴訟となります。
未成年が夜間外出し、警察に保護されたなどの場合はどうですか?
このようなケースでは、親は家庭裁判所より、「ネグレクト(子に対する無関心)」と判断される可能性があります。収監されるようなことはありませんが、裁判所の判断で一定期間、専門家の指導を受ける、児童福祉サービスの訪問を定期的に受けるなどの措置が取られるでしょう。
子供の友人宅の寝室に拳銃があると聞きました。また、学校にはギャング団もいるようです。自分の子供が犯罪や不慮の事故に巻き込まれてしまったら、どのように対処したら良いでしょう?
何があってもまず警察に届けて下さい。緊急ダイヤル(911)の必要がない状況でも、警察に相談することをおすすめします。よく、学校や児童福祉サービスに先に届ける保護者がいますが、これは事件・事故の全体の経過を記録するという点において、最善策とは言えません。子供が事件に巻き込まれたら、最終的に学校やその他の機関に相談することにもなりますが、こういった機関の役割は、加害者側、被害者側両方を含めた児童の安全を守ることです。警察や検察のように捜査・起訴をするわけではありません。
児童の交友関係や学校生活に関する日常的な相談は、学校の担任や児童サービス、市のホットライン311などに問い合わせ、実際に事件・事故が起こった時には、警察へ連絡するというように考えると良いでしょう。
(おことわり)
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