

NY州認定弁護士。幼少時から20年以上に渡り神戸に住む。オーストラリア、マクエアリ大学法科大学院卒。日米両国の大学で法科の専任講師を勤めた経験もある。主に、家族法、移民法、傷害、軽犯罪を専門とし、法廷経験豊富。2002年、妻のスザンヌ・ウエイン弁護士と法律事務所を設立。
今月は様々な刑事事件について。今週のトピックは、程度が様々で、心身ともにダメージの大きい性犯罪です。
性犯罪の被害届に、提出期限などはあるのですか?
性犯罪の被害に遭ったら、直ちに警察へ届けましょう。性犯罪はレイプだけにとどまらず、体への接触なども含まれますので、自分が被害に遭ったと感じたら、大げさと思わずに、被害届けを出すようにして下さい。複数の被害者による届け出により、痴漢などの連続犯特定につながることもあるからです。
万が一、レイプ事件の被害者となってしまった場合は、できれば入浴をする前に、必ず病院で「レイプキット」と呼ばれる検査を受けてください。これは、加害者の体液、体毛に含まれるDNAのサンプルや、衣服の繊維などを採取するもので、事件解決において、非常に重要なステップです。ですから、よほどの理由がない限り、24時間以内に検査を受けることをおすすめします。検査は、レイプキット専門の看護師(SANE=Sexual Assault Nurse Examiner)によって行われます。最寄りの病院にSANEが常駐するかなどは、800-656-4673で調べることができます。
レイプ犯罪の時効は、通常5年です。ただし、告訴をするか否かの決断は、後からでもできますが、事件現場に残された加害者のDNAは、事件後時間の経過とともに急速に失われ、採取できなかった場合は、物的証拠がその分減ってしまうことになります。また、レイプ事件の加害者は、連続犯であることが非常に多いため、DNAサンプルを確保することにより、過去にさかのぼって、複数の事件が一気に解決となる可能性もあります。性犯罪は精神的なダメージの非常に大きい犯罪ですが、ぜひ、捜査に協力して下さい。
加害者が逮捕されたら、その後はどうなるのですか?
被害届けや証拠、調書の内容などをもとに、検察局が裁判所に提出した起訴内容に対して、加害者(弁護側)が無罪を主張した場合は、法廷で裁判ということになります。実際に裁判の日程が組まれ、被害者が法廷で証言するまでには、何カ月もかかります。その間、弁護側や事件の規模によっては、報道関係者らが被害者に接触を試みることもありますが、警察や検察関係者以外に対して、被害者が質問などに応じる義務は一切ありません。何か質問があれば、担当の検事に直接連絡することをおすすめします。
また、ニューヨーク市のホットライン311では、性犯罪被害者を支援する非営利団体などを紹介してくれます。
(おことわり)
当弁護士事務所は、記事内容に関して一切の責任を負いかねます。詳細は各専門弁護士にご相談ください。
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