

ナッソー郡出身、NY州認定弁護士。18歳から法律事務所でインターンを開始。ニューヨーク・ロースクールを修了し、1995年にライセンス取得後は、不動産、事故補償、移民法、家族法、会社法、刑法など幅広い分野で経験を積む。2004年、「Steven W. Epstein & Associates法律事務所」を設立。法廷での経験豊富。
引越は、個人間の契約トラブルに見舞われやすい状況の一つといえます。対処法などについて伺いました。
知人を通じて最近知り合った人物の引越の手伝いを、1日100ドルの約束で2日間手伝いました。しかし、1カ月経っても先方は200ドルを支払おうとしません。解決にはどんな手段が考えられますか?
相手に支払う意思が全くなく、相談者の方が、法的に支払いを強制したいというのでしたら、一つの方法として、「スモールクレームズ・コート(Small Claims Court)」を利用するというものがあります。
スモールクレームズ・コートは、請求額5000ドル以下の、小規模な事例を扱うところで、ニューヨーク市内各区に、1カ所ずつあります。手続きの詳細は、次週号で詳しく説明しますが、スモールクレームズ・コートの利点は、手続きが比較的簡単で、裁判費用が1件につき最高約30ドルである上、個人が弁護士を伴わずに、法廷で主張出来るという点です。ただし、規模の小さい訴訟は、件数も多いので、訴えを起こしてから実際に審議の順番が回ってくるまで、かなりの日数を覚悟しなければならないでしょう。
200ドルの報酬に関しては契約書などなく、口約束だったのですが、証明する手段はありますか?
契約書が存在しなくても、口頭で約束をした時に同席していた人物がいれば、その人の証言を証拠とすることが出来ます。一緒に引越を手伝った人物の証言、新居などで撮った記念写真、引越トラックのレンタル契約書に署名した場合はその控え、ドアマンの証言、アパートの監視カメラの映像、段取りを連絡するメールや留守電メッセージなどは、相談者の方が引越を手伝っていたという事実を証明する証拠となります。監視カメラの映像など、入手が一般的に困難となり得る証拠品は、裁判所が審議に必要と判断した場合、提出命令をアパート側に発行することもあります。
引越や帰国時に個人間で車の売買を行うことがありますが、トラブル回避のためにどんなことができますか?
車を売る理由が日本への帰国ということなら、帰国予定日までに支払いが完了するよう、期日も含めた合意内容を契約書にしておくことが重要です。また、売買契約が滞りなく行われるよう、メンテナンスは事前に終え、整備の領収書などを保管しておきましょう。個人から車を購入する時は、走行距離やメンテナンスの他に、車のタイトルの持ち主や事故歴についても確認し、必ず試乗することをおすすめします。
(おことわり)
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スティーブン・エプスティン
法律事務所 150 William St., 19th Fl. New York, NY 10038 |