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ヴィクター・A . 根津弁護士

ニューヨーク州、ニュージャージー州及び米国最高裁の顧問弁護士。アメリカ移民法弁護士協会、ニューヨーク市法曹協会、ほかの会員。専門は移民法、離婚、会社法、興行、不動産等。ボストン大学法学部卒。同大学院にて法律とビジネス管理の両分野にて、Juris DoctorとMBA資格を修得。

離婚手続きにかかる時間と費用の目安、米国で一般的に取り交わされている「結婚前同意書」について伺います。

すみやかに離婚手続きを済ませて新しい生活を始めるために、どのような気持ちで離婚に臨んだらいいですか。また、離婚の手続きに要する時間と費用の目安は?

離婚する当事者はどうしても感情的になりがちです。しかし、相手を敵のように考えたり、傷つけようとしたりするのは大きな間違いです。離婚の相談に来たクライアントに、私はまず、相手を敵視しないようにと話します。相手を敵視してダメージを与えようとしたところで、百害あって一利なし。時間と費用を無駄にするだけです。ビジネスライクに話し合いを進めるのがいちばん賢い方法です。また、日本人には抵抗があるかも知れませんが、米国で一般的に取り交わされている「結婚前同意書(prenuptial agreement)」を作っておくと、離婚することになっても手続きをスムーズに進めることができます。

平均的に、離婚手続きが完了するまでに9カ月から1年半くらいかかりますが、子どもがいない若いカップルや、財産や不動産がほとんどない場合などは3、4カ月ですみます。逆に、込み入った案件の場合は、2、3年を要することもあります。弁護士同士の話し合いでも決着が付かず裁判になれば、当然、時間も費用もかかります。
 
一般的な離婚などというものはあり得ないので、費用の目安を提示するのは難しいのですが、弁護士費用や裁判費用は長引くほど高くなります。財産や親権がからまない離婚の場合で2000ドルくらいから。複雑なケースでは10万ドルを超えることもあります。当事務所が扱うケースでは、5000〜1万5000ドルくらいの案件がほとんどです。

米国ではかなり普及している「結婚前同意書」とは?

「結婚前同意書」は、結婚する前に、離婚を想定して、子どものことや財産のことなどをあらかじめ取り決めておく、一種の契約書です。米国に前からあるものですが、ここ数年利用する人が増えてきました。特に専門職を持つ人たちの間では、結婚前同意書の作成はふつうに行われています。米国人でも結婚前同意書に抵抗を感じる人はいますが、これは保険のようなものだと考えるといいでしょう。ただし、詳細に取り決め、状況の変化に応じて、数年ごとに内容を見直すことも必要です。詳細な同意書でなければ、作成してもあまり意味がないのです。
 
結婚前同意書を作成するために弁護士に相談することも、今では一般的になってきています。

(おことわり)
当弁護士事務所は、記事内容に関して一切の責任を負いかねます。詳細は各専門弁護士にご相談ください。

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