

2006年、米国公認会計士協会より、40年会員として表彰される。カリフォルニア大学ロサンゼルス校でBA、南カリフォルニア大学でMBA取得。1965年、日本人として初めて公認会計士試験に合格する。日本の「第一監査法人」と、「アーンスト&ヤング会計事務所」との合併経験を持つ。米国東部剣道連盟会長。日本クラブ囲碁部副委員長。
401kなどに代表される、多様なニーズに応じた退職基金の積み立てプランが豊富な昨今ですが、米国に住む日本人にとっては、日本から将来支給される年金の仕組みも気になるところです。
私は駐在員として渡米しましたが、今は現地の会社で正社員として働いています。現在、日本の国民年金は納めていませんが、米国で社会保障年金を支払っている期間を通算して基準を満たせば、日本の年金受給資格も満たすと思います。詳しく教えて下さい。
2005年10月1日に発効となった「日米社会保障協定」により、日米の年金制度の加入期間が「通算」されることとなり、日米両国の年金・医療保険制度の二重加入が解消されました。この協定には、米国の社会保障保険料、社会保障年金、障害年金および遺族年金、そして、日本の社会保険料、老齢年金、障害年金、遺族年金が含まれます。
アメリカ合衆国の年金制度の加入期間が1年6カ月以上ある人が、日米両国の年金制度の加入期間を通算して(足して)10年以上になる場合は、アメリカ合衆国の年金制度から老齢年金を、また、同様に通算合計期間が25年以上であれば、日本の年金制度から老齢年金を受けることができます。ただし、加入期間を通算する際、日米両国で二重に年金制度に加入していた期間があっても、通算期間がその分倍になるわけではありませんので、注意が必要です。例えば、日本の年金のみに15年加入後、日米両国の年金に3年二重加入、さらにその後、米国の年金のみに4年加入していた場合、加入期間は通算22年です。二重加入の3年間は、あくまでも3年間として計算します。
米国の年金の受給申請は、Social Security Administration(www.ssa.gov)で受給希望の3カ月前から行うことが出来ます。また、協定発行により、日本の年金の申請も、基準を満たしていれば、米国内で Social Security Administrationを通じて行うことができます。日本の年金制度に関する詳しい情報は、社会保険庁のウエブサイト(www.sia.go.jp)で確認することをおすすめします。
米国の年金は、元配偶者にも支給されると聞きましたが、本当ですか?
米国の家族年金制度が、日本のそれと大きく異なる点は、元配偶者も「家族」に含まれ、家族年金が給付されることです。元配偶者の受給資格は、
①62歳以上で独身、
②法的婚姻関係が10年以上であること、
です。年金受給者に、現在の配偶者と元配偶者がいる場合、配偶者・元配偶者共に家族年金が受給できます。
老齢年金と家族年金の受給開始時期は、必ずしも同時である必要はありません。満額受給は、それぞれのFull Retirement Age(詳しくはwww.ssa.gov
参照)ですが、配偶者は自分の判断で家族年金の受給開始時期を決めることができますし、受給開始年齢の繰り上げ(早期受給=62歳まで)・繰り下げもできます。繰り上げ受給する場合、年金額はカットされ、繰り下げ受給には年金額が割増しとなります。生年と受給開始年齢によって、このカット率は異なりますので、老後まで時間に余裕がある人は、企業年金などと合わせ、ファイナンシャルプランを練ってみて下さい。
(おことわり)
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