

2006年、米国公認会計士協会より、40年会員として表彰される。カリフォルニア大学ロサンゼルス校でBA、南カリフォルニア大学でMBA取得。1965年、日本人として初めて公認会計士試験に合格する。日本の「第一監査法人」と、「アーンスト&ヤング会計事務所」との合併経験を持つ。米国東部剣道連盟会長。日本クラブ囲碁部副委員長。
自己責任で投資し、運用益を管理できる401k。では実際、配当金の分配にはどのような規定があるのでしょうか。経済的に困難な状況に陥った場合などに、現金化することは可能なのでしょうか。
運用益の分配の仕組みは?
通常、プランの利息還元は、加入者が定年に達すると同時に行われるよう法律で定められていますが、多くの企業は、例外的な状況下では、定年前に配当が支払われるようなプランを採用しています。例外的な状況とは主に、加入者の早期退職、死亡などが挙げられます。
一般に利息の分配は、次の条件の下で行われます。①加入者がプラン概要で定められた定年(通常59歳と半年)に達している。②在職中、加入者に精神・身体障害が生じた場合。③加入者の死亡(相続人が配当金を受託)。④加入者の(早期)退職。⑤口座が閉鎖され、その後代替プランに加入しない場合。
年間200ドル以上の利息配当金は20%の連邦税源泉課税対象となっています。
在職中にプランを解約し、運用益を受託することは出来ますか?
加入者は、プラン概要で認められている範囲内なら、在職中であっても自分の401k口座より、借り入れを行うことが出来ます。借り入れとは、先に挙げた、分配開始条件のいずれも満たさないまま、配当の一部還元を受けることを意味します。通常、このような先行分配が行われるための条件として、加入者が何らかの経済的困難に陥っていることが、プラン概要に含まれています。
もし、加入者が59歳と半年未満で借り入れを行った場合は、その額に対し、所得税の他に10%までの追徴税が課せられますが、これにも例外規定があり、主に次のような場合は、追徴税は課せられません。①加入者が59歳と半年未満で死亡した場合。②在職中、加入者に精神・身体障害が生じた場合。③55歳に達する年以降に退職しており、分配が退職後に開始されている場合。④医療費として控除可能な場合。⑤分配がRMD(次の質問参照)の場合。
定年退職せずに働き続けることを希望した場合、在職中である限り投資を続けられますか?
基本的には、口座を維持し、投資を続けることは出来ます。ただし、401kには、口座で管理出来る資産の限度額が、プランごとに定められています。余剰金にはペナルティーが課されるため、プラン概要が定める限度額を越えないためには、一定の時期が来たら分配を開始しなければなりません。この時に支払われるべき最低額は「最低分配額(Required Minimum Distributiion = RMD)」と呼ばれています。つまりこれは、口座に余剰金(投資限度超過分)が発生しないよう、RMD以上の額を分配することにより、ペナルティーが課されるのを回避するということです。
RMDには「分配開始日(Required Beginning Date = RBD)」が定められており、通常、加入者が満70歳と半年に達する翌年の4月1日となっています。ただし、加入者がRBDを過ぎても在職する場合は、分配開始を加入者が退職した翌年の4月1日まで延ばすことが出来ます。
さらに、RMDは毎年12月31日までに支払わなければならず、加入者がRMDを期限までに受託しなかった場合は、投資限度額超過分に対し、税金申告時に50%という厳しいペナルティーが課されますので、注意が必要です。
(おことわり)
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