

ニューヨーク州弁護士。ジョージア大学ロースクール卒。MBAも保持。移民法分野を中心に10年以上の経験を持つ。移民法弁護士協会メンバー。家族法、商法や訴訟なども手がける。国連職員としての実績もあり、現在では国際的に活躍する弁護士である。
今月はEビザについてケシャブ・セダイ弁護士にお話を伺っています。最近は、米国内で起業する人が増えているそうです。そこで今回は、E-2ビザを取得して起業する条件や方法について説明していただきました。
永住権を持たない日本人が、米国内で起業するためにE-2ビザを取得する例が増えているそうですが、その具体的な方法について教えてください。
E-2ビザを取得してビジネスを始める方法は2つあります。前回お話ししたように、E-2ビザは投資家に発給されるビザですので、米国企業を買収して、その会社の株を50%以上取得するか、会社を設立して自分の会社に投資すれば、E-2ビザ取得のための条件を満たすことができます。
E-2ビザで起業する場合、合法的なものであればどんなビジネスでもよく、起業する場合の手続きは、次のとおりです。
①会社を設立(Inc.またはLLC)して、登記手続きを行う。手続きに要する時間は1週間程度。
②IRSで会社のタックスIDを取得。電話、ファックス、またはインターネットから、すぐに取得が可能。
③会社名義の銀行口座を開設し、チェックを作る。
④会社名義の口座に入金する。10万ドルが目安。
⑤会社名義の銀行口座およびチェックを使って、実際の商取引を開始する。
銀行口座に入金する投資の最低金額は明記されていませんが、一般的に10万ドルが目安と考えていいでしょう。ただし、ビジネスによっても投資額は異なるので、10万ドル以下ではE-2ビザの申請が不可能とは言い切れません。
また、重要なのは銀行口座に入金したお金を、実際にビジネスで運用することです。ただ会社の銀行口座に入金しただけでは投資したことになりません。ビジネスに必要な家賃の支払い、備品の購入、商品の仕入れなどにお金を使うことによって、初めて「リスクを伴う投資を行った」と見なされるのです。
さらに、E-2ビザを申請する際に、将来的に米国人を雇用する可能性があることを強調するといいでしょう。これはビザ取得の条件ではありませんが、米国人の雇用に貢献できる企業である方が望ましいからです。
起業してE-2ビザを取得すれば、会社が存続する限り、繰り返しビザを更新することができますか? E-2ビザの更新ができなくなるとしたら、どのような場合でしょうか?
E-1,E-2ビザともに5年を上限に発給され、滞在期間は2年が上限です。移民局に190ドル払って手続きをすれば、ビザの条件を満たしている限り、繰り返し更新が可能です。ただし、会社設立当初は従業員がいなくても問題ありませんが、ビザの更新をスムーズに行うためには、それまでに3人くらいは従業員を雇用しておいた方がいいでしょう。また、米国人従業員がいるとさらに有利と言えます。
会社の業績が思わしくないからといってビザの更新ができなくなるということはありませんが、あまり利益が出ていないと、ビジネスの実態がないと判断され、E-2ビザの更新ができなくなることもあります。また、E-1,E-2ビザともに、会社の株の50%以上を、永住権を持たない日本人か日本企業が所有していることが前提ですので、途中で株主が代わって、日本人(または日本企業)の株の所有が50%を切ると、ビザの条件を満たせなくなるので、この場合もEビザの更新はできなくなります。
(おことわり)
当弁護士事務所は、記事内容に関して一切の責任を負いかねます。詳細は各専門弁護士にご相談ください。
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ケシャブ法律事務所
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