

米国司法省公認移民法弁護士。米国移民法弁護士協会(AILA)会員。全米50州で移民法関連訴訟を取り扱う。ニューヨーク州ベッドフォードヒルズ更生施設で、ボランティアとして定期的に公聴会に出席する。2005年にオルソン&石塚法律事務所を設立。石塚弁護士はニューヨーク州・ニュージャージー州認定弁護士として移民法ケースを手掛ける。
専門的な技能を有する外国人労働者のためのH-1Bビザ。ただし、申請者となるのは、H-1B労働者の雇用主(スポンサー企業)です。雇用主には、クリアしなければならない様々な条件があります。
スポンサー企業が満たさなければならない基本的な条件は?
外国人労働者のためにH-1Bビザを申請する際、スポンサー企業が満たさなければならない条件、または保証する義務がある事項は次の通りです。
①納税者番号(Tax Identification Number)を持つ在米企業で、当該外国人労働者の採用がすでに決定していること。企業の規模や事業形態、業務内容に関する制限はありません。
②外国人労働者の職務内容が、特殊技術や知識を必要とする専門職であること。移民局は「専門職(Specialty Occupation)」を「高度に専門的な知識を論理的、実践的に応用することが要求される職で、学士号以上の学位、または同等の資格を必要とする職」と定義しています。
③実務経験を学位に換算して申請する場合は、3年の実務経験を大学での1年分として計算した結果が、4年生大学卒業と同等になること。最終学歴が高卒の場合、専門分野で通算12年の実務経験が、短大卒ならば専門分野で通算6年の実務経験が必要です。
④外国人労働者の大学での専攻または実務経験と、スポンサー企業における職務内容が関連していること。例えば、経済を専攻した人はアパレル会社で市場アナリストとして働くことはできても、デザイナーとして働くことはできません。しかし経済に関する専門知識を活かした職に就く限り、様々な企業や団体で働くことが可能です。
⑤免許を必要とする職種の場合は、免許を取得していること。
⑥スポンサー企業は外国人労働者に対して最低給与額を保証すること。最低給与額とは、平均給与額(外国人労働者が就労する地域で、同職に従事している労働者に支給されている平均給与額)、または実質給与額(スポンサー企業で、外国人労働者と同程度の学歴や経験を持ち、同職に付いている従業員に支給されている給与額)の、どちらか高い方の給与額のことです。
H-1B労働者の雇用、申請時にスポンサー企業が注意すべき点は?
フルタイム(同等の雇用形態を含む)の従業員総数が25人以下で、そのうちH-1B従業員が8人以上の企業、フルタイムの従業員総数が26〜50人で、そのうちH-1B従業員が13人以上の企業、あるいは、フルタイムの従業員総数が51人以上で、それに対するH-1B従業員の割合が15%以上の企業は、「H-1B高依存」に分類されており、これに該当する企業は、非移民労働者を雇用する前に米国の労働者を米国内で募集すること、そして、H-1Bの非移民労働者を雇用するにあたり、米国の労働者をレイオフしないことが定められています。違反した場合は1件につき3万5000ドル以下の罰金が科され、以後最低1年間は移民法上の申請ができなくなる可能性があります。また、スポンサー企業は基本申請料金190ドルの他に、米国労働者の職業訓練基金に対し、フルタイムの従業員総数が25人以下の場合は750ドル、26人以上なら1500ドルの支払い義務があります(教育・研究機関、非営利団体等を除く)。職業訓練基金に関して、雇用主はH-1B従業員に支払いを求めることは出来ません。
(おことわり)
当弁護士事務所は、記事内容に関して一切の責任を負いかねます。詳細は各専門弁護士にご相談ください。
![]() |
オルソン&石塚法律事務所
61 Broadway Suite 2527 New York, NY 10006 (日本語OK) |