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7月のトピック ◆ 音楽療法と障害児教育

NR音楽療法のセッション①
心と体のメンテナンス
カオル・ロビンズさん

カオル・ロビンズさん

音楽療法士。ニューヨーク大学(NYU)大学院音楽療法科修士課程修了。NYUノードフ・ロビンズ音楽療法センター非常勤スタッフ、同センター日米交信プログラム「NR-JACNet(ノードフ・ロビンズ日米コミュニケーションネットワーク)」コーディネーター。日本人障害児・健常児を対象とした創造的音楽作りのグループ「ミュージキング」主宰。

どのような楽器を使いますか?
音楽療法には複数のアプローチがありますが、ここではノードフ・ロビンズ(NR)のアプローチについてお話しします。
 基本的に楽器は何でもいいのですが、大切なのは、練習しなくてもすぐに音を出せるということです。そのため、ドラム、シンバル、タンバリン、木琴、ベル、カバーサなど、小物の打楽器を使うことが多いです。これは、個人とグループ療法のどちらにも言えます。

楽譜に従って音を出すのですか?
演奏技術を教える音楽教室と違い、音楽療法では楽譜や教材を使いません。代わりに、子どもたちが出す反応に音楽療法士が楽器や声で更に反応を返し、「そこにいる人間だけの音楽」を作ります。音楽療法士には即興的技術が要求され、子どもたちの反応に「即興音楽」で応答できなければなりません。
 子どもたちから出る反応は、楽器の音とは限りません。声や体の動きなど、子ども自身が持つ音やリズムも、全て音楽療法の素材になります。音楽療法の場合、「音楽」としてとらえる範疇が、通常の音楽の概念より広いと考えていただけると、分かりやすいと思います。
 子どもが知っている曲やフレーズを、即興の中に取り入れることもできます。ただその場合、子どもの側で曲に対する思い込みや、曲との「関係」がすでにできていることが多く、音楽を作る作業の妨げになる可能性があります。

なぜ即興音楽なのですか?
即興を重視する理由はいろいろあります。まず、何らかの理由でコミュニケーションが難しい子どもたちにとって、声や体の動き、楽器で出す音は、自己表現につながり得る手段です。それに即興で「かかわる」ことは、子どもたちの自己表現を促し、音を介したコミュニケーションのチャンネルを見つけることになります。
 たとえば、子どもの体の動きに合わせて、楽器で音をつけたとします。すると、子どもの側に「何だ?」「誰だ?」という「気づき」が訪れます。それがまず重要な変化です。
 音楽療法士の出す音に、子どもは動きのリズムを変えて反応するかもしれないし、逆に合わせてくるかもしれません。そこから先が音楽療法の段階で、子どもと、子どもに「音で」かかわる音楽療法士との間に、さまざまな駆け引きが生まれます。これ自体、コミュニケーションが難しかった子どもにとっては大きな進歩であり、行動や生活に変化をもたらす第一歩であると言えます。
 駆け引きが面白いと、子どもはそれを続けざるを得なくなり、やがて音楽の先に音楽療法士の存在を認めるようになります。それが音楽療法士と子どもとの「関係」を作ります。
 グループ療法の場合、メンバーの間でやりとりが起こるよう音楽で促します。
 
※次回もNR音楽療法のセッションについてです。

Kaoru Robbins
NR-JACNet
TEL: 201-968-6147
Kaorurobbins05@yahoo.co.jp
http://steinhardt.nyu.edu/music/nordoff/japanese

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