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3月のトピック ◆
アルコール依存症

アルコール依存症の治療と予防
心と体のメンテナンス
宮島弥生さん

宮島弥生さん

ニューヨーク州クリニカル・ソーシャルワーカー。ミシガン大学院でソーシャルワーク修士号取得。コロンビア大学院、NYU大学院ソーシャルワーク実習生のスーパーバイザーを務めた。2002年からハミルトン・マディソンハウスのアジア系アメリカ人リカバリーセンター勤務。

アルコール依存症の治療プロセスは?

まず病院で5日間の解毒治療(デトックス)を受けます。体内のアルコールを抜くプログラムで、依存症の度合いにより、入院する場合と通院する場合があります。身体的・心理的に様々な症状が現れて危険なので、専門の医療スタッフの下で、薬の投与やカウンセリングなどの措置が取られます。

次に、入院によるリハビリです。期間は依存症の度合いによって1〜6カ月です。アルコール依存症についての教育やミーティングを通して、本人が「酒を飲まなくても生活していける確信」を持てるように、飲酒を断った生活習慣を身につけさせることが目的です。

リハビリを終えたら、外来カウンセリングです。問題に直面した際に、酒を飲むことで回避するのではなく、問題の根本を解決していけるように導きます。

治療後に受けるプログラムとは?

1年間、断酒ができたら、「AA(アルコール依存者更生会)」などの自助団体による断酒会に参加します。プライバシー厳守なので匿名で参加でき、酒を飲んで失敗した時の体験談、酒を飲まなくなってからこんな良いことがあったという体験談を、参加者同士が分け合うことで、断酒という同じ目的を持つ者同士が支え合う会合です。

カウンセリングは、依存症患者だけでなく、家族が受けることもあります。依存症患者に酒を買う金を与える、当人が他人に迷惑をかけた時に代わりに謝罪するなど、依存症患者の自力更生を妨げる家族を「イネーブラー(Enabler)」と呼びます。彼らが依存症患者に振り回されずに、自分自身の生活を第一に考えるように、カウンセリングを行います。

イネーブラーの存在がなくなることで、依存症患者は自分の不始末は自分で解決しなければならない現実に直面し、そこから自分を見つめ直し、アルコール依存から自力で立ち直ることができるのです。

依存症の予防と再発予防の注意点は?

予防としては、1日1杯を厳守し、週2日は「休肝日」とする。落ち込んだ時や空腹時の飲酒を避ける、一気飲みを避ける、酒を問題逃避の手段にしないことが肝心です。

依存症からの回復期には、常に再発の危険のある病気だと認識し、たとえ少量であっても決して飲んではいけません。1杯だけのつもりが、飲酒習慣を再開するきっかけになることもあるのです。

万一アルコールを摂取してしまった時は、依存症からの回復をサポートしてくれている家族やカウンセラーに、罪悪感など自分の気持ちを話して、心理的に支えてもらいましょう。昔やっていた趣味やスポーツを再開するなど、他の楽しみを作ることも大切です。
 

※4月は、東京海上記念診療所の桑間雄一郎院長に、肝臓がんについてお聞きします。

Yayoi Miyajima
Clinical Social Worker
Asian American Recovery Services/Hamilton-Madison House
253 South St., 2nd Fl.
(corner of Rutgers St)
TEL: 212-720-4531(日本語)
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